教育福島0009号(1976年(S51)02月)-023page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

に感じ、考えているか、という内的状態を知ることにいっそう努力する。

 

四、教育相談を計画的に実施する。

 

(一) 日常生活の中で、打ち解けて話し合えるふんい気の醸成に努め、自発来談者が増加するよう工夫する。

(二) 教育相談の指導体制を確立する。

(三) 教育相談の計画を立てて実施し、そのねらい、相談に臨む教師の態度・方法等について、実践を通して研究を深める。

(四) 相談室の設置を進めるとともにその運営の改善に努める。

 

五、学業指導を充実する。

 

(一) 児童・生徒一人一人の学業がどのようになっているかをは握し、個に応じた学習のしかたを徹底させる。

(二) 学業上の不適応に関する原因を正しく捕らえる。特に、身体、能力、性格、対人関係、家庭環境等の面から検討を加える。

(三) 学業不適応の原因に応じた指導の具体策について共通理解を深め指導に当たる。

 

六、進路指導を充実する。

 

(一) 進路に関する情報・資料や職業観の育成に役だつ資料の収集・活用を計画的に行い、卒業学年だけでなく在学中を通じ、自己の将来の生活設計として、自己の進路を考えるよう指導する。

(二) 中学校の学級指導で行う進路指導は、各学年とも適切な時間を確保し指導する。

(三)進路決定に当たっては、生徒の希望を第一に考え、保護者の意見をじゆうぶん反映させながら学校としての指導を加え、最終的には生徒自身が選択するような過程を重視する。

 

七、家庭、関係機関、関係団体との連絡を密にし、予防指導を徹底する。

 

(一) 父母の啓発や家庭との連絡を積極的に進め、学校と家庭とが一体となった協力体制を確立する。

(二) 関係機関、関係団体について正しい認識を持ち、情報交換を積極的に行い、問題徴候の早期発見ができるよう指導体制を確立する。

(三) 特に、小学校と中学校の連携を図るとともに、地域全体の協力が得られるよう配慮する。

 

へき地教育

な課題となる。特に次の事項に重点を置き、指導の質的向上を図る必要がある。

 

へき地の学校の指導は、平地の学校と基本的に変わるものではない。しかし、へき地、過疎地域の児童・生徒には共通の特性があり、学級は小人数学級か複式学級で構成されている場合が多い。そこで、それらの特質をよくは握し、その特質を生かした指導が重要な課題となる。特に次の事項に重点を置き、指導の質的向上を図る必要がある。

 

一、小人数学級の特質を生かした指導法の改善に努める。

 

(一) 主体的に学び取る力を育てるための学習に力点を置いた指導過程を構成する。

(1) 児童・生徒の知識、理解の偏りに対処できる指導過程を作る。

(2) 学習の中心課題をは握させ、意欲的に、自主的に課題解決に当たらせる。

(3) 自己評価の機会を設け、「ここまでできた」「もっと先のことをできるようにしたい」等、自己の能力に立ち向かわせる。

(二) 一人一人を生かし、よりよい人間関係を育成するための学習形態の工夫をする。

(1) 学習の内容に応じ、個別、小集団学級集団、学校集団の適用を図る。

(2) 個別学習の機会を多くし、思考の練り上げや練習等に力を入れた指導をする。

(3) 小集団・学級集団の助力・合力の機能を活用し、児童・生徒の発表力の向上を図る。

(4) 積極性や社会性を育てるために全校集会活動等を学習の場としての活用を図る。

(三) 学習の効率を高める資料の適切な提示や活用のあり方を工夫する。

(1) 適切な資料の収集を図る。

(2) いつ、どこで、どのように資料を提示し、あるいは活用させるかを明確にする。

(四) 校内の協力体制を確立し、教科や特別活動の指導に工夫を加える。

(1) 分科担任制やチームティーチングの長所を取り入れる。

(2) 教師の特性を生かし、楽しい、学校・学級経営をする。

 

二、複式学級学習指導の改善を図り、児童の質的向上に努める。

 

(一) 複式学級学習指導計画の整備充実を図る。

 

 

 


[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

掲載情報の著作権は情報提供者及び福島県教育委員会に帰属します。