教育福島0010号(1976年(S51)04月)-010page
育機器が活用されている。昭和四十九年度における地域別教育機器の所有状況は表−8のとおりである。
この表からみると、テレビジョン・OHP・テープ式録音機・シート式録音機の所有台数が多い。これらの教育機器がどの教科に利用されているかをみると、表−9に示すとおり、道徳の指導が最も多く、教科指導では、社会・理科・音楽において利用率が高い。
効果的な学習指導を充実するためには、施設・設備や教材教具を計画的に整備する必要があろう。
三、中学校教育
(1) 減少する学級数
本県の中学校生徒数も漸減の傾向が顕著である。これを地域別にみると、特に相双、会津地域の減少率が大きい。
生徒数の減少は、学級数にも影響を及ぼし、昭和五十年度は昭和四十一年度より七百七十二学級減少した。
一方、特殊学級については、特殊教育の機会の拡充が図られ、大幅な増加となっている。
(2) 進む分校の統廃合と適正規模化教育条件の改善を目標として、市町村では、中学校の統廃合を積極的に推し進めた結果、学校数は減少し、分校はわずかに二校を残すのみとなった。(図−8)一町村一中学校が四十五町村に及び、これは村全体の六三・三%、町全体の五四%に当たる。
また、生徒数の大幅な減少にかかわらず「義務教育諸学校施設整備費国庫負担法施行令」にいう適正規模校の割合が、昭和五十年は昭和四十年の二二・九%から二五・三%とわずかながら上昇している。
一方、学校の統廃合が進むにつれ、遠距離通学生徒が増加し、(図−9)その数は昭和四十五年に比し二倍以上となり、東北六県では最も多い生徒数となっている。
今後は、遠距離通学生徒に対する通学手段の確保を図る必要があろう。
表−9 教育機器を利用した学習指導時間 (単位:%)
備考
1.「学校統計調査報告書」(昭和47)による。
2.利用率=教育機器を利用した授業時数/教科授業総時数
表−10 中学校生徒数・学級数の推移
(備考)
1.「学校統計要覧」(昭50)による。
2.()は、昭和41年の生徒数を100とした指数。
図−8 公立中学校数の推移
(備考) 「学校統計要覧」(昭41〜50)による。
図−9 遠距離通学生徒数の推移と廃止学校数の推移
(備考) 「学校統計要覧」(昭45〜50)による。