教育福島0011号(1976年(S51)06月)-010page

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ア、読み手の興味に基づいて、文章内容をつかみ、おもしろさの中味を考える活動

イ、読み手の想像力に基づいて、文要内容をつかみ、その意味を考え

る活動

ウ、読み手のもつ問題意識や課題によって文章内容をつかみ、その意味を考える活動

工、読み手の欲求・意欲によって読み手としての感想・意見を形成する活動

オ、読み手が、読みながら文章内容に触発され、創造的世界を形成していく活動

カ、作者の立場と表現や内容との関係を読みながら、読み手の考え方と比べる活動

キ、読後の話し合い活動を通して、読むことの深化・拡充を図る活動

 

(二) 読書指導の方法と機会

国語科の読書指導であるということからも国語の時間内に取り扱うことが前提であり、教科書を手がかりに進めることが基本となるが、次のような方法と機会が考えられる。

ア、教科書の読書単元を中心にした指導

イ、読解指導と関連づけた読書指導(読解指導の発展として、学習した技能の応用、読書範囲の拡大などをねらったもので従来からも指導されてきた方法)

ウ、教科書の「読書案内」の利用による指導(巻末の「読書案内」は当該学年の読書指導のめあてとして格好である。またこれ以外に、各学校で基本図書を選定しておくことが望ましいが、その際、指導要領の「内容の取り扱い」に示されている話題・題材選定の基準〈小・中〉を参考にすることがよい。)

エ、補充教材を用いた指導(教科書教材のほかに、補充教材を用意して、豊富な読書経験を与えようとする方法で、教科書教材を扱ったあとで補充教材を扱う方法や、補充教材を扱ったあとで教科書教材に入る方法、あるいは両者を交互に、また同時に扱う方法などが考えられる。)

 

(三) 読書教材における指導過程

まえに述べたように、読書指導のねらいや活動を考えた場合、どんな指導過程と活動を構成すればよいだろうか。

次に一般的な展開を考えてみよう。

 

1)ねらいを決め、計画を立てる。

○学習の目標・計画について確認

する

2)作品を読み、心に残ったことを

メモする。

○強く心に残ったところ

○ 好きな表現のところ

○ わからなかったところ

○ へんだなあと思ったところ

○ いいなあと思ったところ

○ もっと深く知りたいと思ったところ

3) 感想を話し合う。

○ メモをもとに、発表しあい、自分の考えを深める

○ 友だちの発表で参考になる意見をメモしておく

○ 必ず確認しておくべき事がちをメモしておく

・主人公はだれか

・主人公が置かれている位置

4) 読み深め、読み味わう。

○ 読みひたる

○ わからなかったら前へもどり辞書や事典なども利用する

○ 読んで感想を書く。

初発の感想とのちがいがあったら、そのことはよりくわしく書くようにする

○ 朗読をする(朗読を聞く)

5) 感想を発表し合う。

○ 友だちの発表を聞き、自分の感想とのちがいを知る

○ なぜそのちがいが出てきたかを考える

○ 話し合う

6) 同じ作家や同じ傾向の本などの紹介をする。

7) 学習のまとめをする。

8) 他の作品を読む。

 

読書と読解の相違点

 

 

 

 


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