教育福島0012号(1976年(S51)07月)-020page

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第三分科会

「学校の実態に合った進学指導はどう進めたらよいか」

 

白河高等学校

進学希望者が圧倒的に多いため、進学指導部に学習、入試の二つの係を置いている。そして、本校の進学指導は次の各項目に視点を置いて実施されている。

一、学習指導計画の樹立

二、現役入学の増進

三、進学指導のポイントを一年生に移行

四、生活指導部との協力

五、進路早期決定

六、学習意欲の向上

七、学習プランの樹立

八、健康と精神衛生

九、面接指導の強化

十、父兄と生徒と教師の連携

十一、教師間の協力理解

しかし、これが単に、合格数や、得意科目からの進学等に焦点をあてたものでなかったかの反省もふまえ、もっと自分を掘り下げた所より自分を分析観察させ、自己を理解させなければならないと思う。そのためにはロングホームルーム等において、自己を探究する議題や、進路をみつめる議題を重点的に設ける必要がある。

さらに、あらゆる進学校の資料を整備して生徒に紹介する機会をじゅうぶんに与え、生徒が自分の総合理解の上に立った職業観を養成した上での進学が必要であり、このことによって、将来社会人となったとき、たとえ逆境にあったとしても、ひるむことなく確固たる人生を歩むことができるのではなかろうか。

 

県進協の発足と今後の課題

福島県高等学校進路指導連絡協議会事務局

 

昨年の春、福島県高等学校進路指導連絡協議会(略して県進協)が結成された。発足して未だ日も浅いが、ここに、設立の趣旨と経過、地区・東北・全国等の活動状況、これからの課題等について述べてみたい。

 

一、県進協結成の趣旨と経過

 

県進協は昨年の五月二日、県教育センターにおける県高校進路指導担当者研修会の最終日に設立総会を持ち、正式結成が全員の賛成により決定されたほか、次のことがらが決められた。

(1)会則 原案通り決定。

(2)当面、高教研部会としてではなく自主的研究団体として出発する。

(3)私立高校の加入も積極的にすすめる。

(4)五十年度の活動計画、及び予算については、追って各地区選出の理事会において決める。

(5)五十年度役員は、会長・鈴木武満郡商高校長、副会長・小森五良喜工高校長・斎藤重千代福西女高校長、監事、蛭田丈夫磐農高校長・志賀春野小高高校長、事務局は会長在任校と決定。

県進協結成の目的は、会則にあるとおり、進路指導に関する諸問題を研究協議し、情報交換、資料等の提供により、進路指導の発展向上に資することにあるが、結成をみるに至った直接的な動機は次の二点である。

(1)四十九年度末、全国進路指導連絡協議会が発足したが(後述)、本県としても県一本の形で加盟しやすくなること。

(2)県下各地区ごとの地区協議会は、県北・県南・会津にかなり以前からあり、それぞれ独自の地道な活動を行ってきたが、五十年度初めにいよいよ相双・いわきの両地区にも結成され、全県組織結成の基盤が出来たこと。そして、より有効な進路指導の発展のためには、集約できる組織が是非必要であること。

本県の場合、地区の組織活動のうえに県の組織ができたという点で理想的であったといえる。地区活動は歴史も古く、地味な実績を積み重ねてきた。)今後とも直接的な研究活動は、時間的地域的な制約から地区活動に期待される。県の組織は、これら地区の問題の、りち、県全体の共通問題としなければ解決できないものをとりあげ、研究、調整、働きかけ等を行っていくことになろう。

五十年度における県進協としての活動の経過は次のとおりである。

1.50年4月24日 県進協設立準備委員会(郡商高)

2.〃 5月2日  県進協設立総会

(県教育センター)

3.〃 6月20日 全進協常任理事会

(東京 事務局から一名出席)

4.〃 7月16日 第一回県進協理事会(郡商高)

5.〃 7月23日 全進協理事会(東京 会長・理事計二名出席)

6.〃 10月25日 全進協常任理事会

(東京 会長出席)

7.〃 10月25日 県進協アンケート調査(11/15回収)

8.〃 11月10日 全進協東北ブロック世話人会(仙台会長・副会長出席)

9.〃 12月18日 進路指導研究発表会(平工業高)

 

 

 


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