教育福島0012号(1976年(S51)07月)-039page

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時々バチッという音とともにブレーカーがおりる。ショートである。またやり直し、成功した時は拍手をして喜んでいる。この実験の楽しさを生徒にもと−どの先生も思われるようで、実験に用いた自作の器具のことを熱心に質問したり、メモしている。

教具の製作としては、簡易テスターやバイメタルを製作しているが、熱心に楽しそうに取り組んでいる。

(3)家庭機械

家庭機械の領域のねらいは、家庭機械の整備をとおして、機械の仕組みについて理解させ、機械を適切に使用する能力を養うことにある。講座では、主として、「機械の機構と機械要素」についての理論と「カムの設計と製作」を中心に実施している。

教具製作時の機械室は、電動糸のこ盤・ボール盤の音でにぎやかである。さすがに先生方、なれた手つきで、きれいなカーブを描いてカムを切断している。つぎつぎによい教具が仕上り、大変嬉しそうである。

(4)住居

住居領域のねらいは、「生活を明るく豊かにする」人間活動を中心に内から外へむかっての考え方を生徒一人一人によくわからせることである。

講座では、「住空間の計画」の指導の一方法として、洗面器の高さと洗面動作の分析や戸棚を用いて、収納作業における動作研究などを実施している。右の写真は、洗面動作であるが、ポラロイドカメラを用いて、サイクルグラフの方法を取り入れてみた。撮影は、チームワークよく、動作する人、撮影係、ライト係、観察者とスムーズに進む。撮影後は、写真、試験者の感想、観察者の記録を総合して検討している。

 

三、おわりに

 

研修後の先生方の感想は、「日頃の指導上の問題点などが実験を通して解明できたことや、試験機器の操作は大変よい経験であった。今後の指導にいっそう意欲と自信ができた。」と好評だった。更によりよい講座にしていきたい。

 

(電気抵抗や電流の測定)

(電気抵抗や電流の測定)

 

(電動糸のこ盤の操作実習)

(電動糸のこ盤の操作実習)

 

(ポラロイドカメラによる洗面動作)

(ポラロイドカメラによる洗面動作)

 

 

 


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