教育福島0014号(1976年(S51)09月)-006page

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重点」について、国語・社会・算数(数学)・理科の指導上の留意点を掲載した。

本誌六月号では、県教育委員会の重点施策のうち、「学校教育における指導活動の充実−1)教科指導の重点」について、国語・社会・算数(数学)・理科の指導上の留意点を掲載した。

本稿では、音楽・図画工作(美術)・体育・保健体育・家庭・技術家庭・外国語(英語)・特別活動・道徳教育について具体的に記載することにした。六月号と併せて活用願いたい。

 

音楽

本年度指導の重点として、

本年度指導の重点として、

一、学校生活の中で果たす音楽科の役割の明確化

二、指導内容の吟味と重点的指導

三、指導計画の改善、充実

四、指導法の改善

五、日本の音楽の指導の充実

について、一から四までは小中学校共通とし、中学校には五を加えてそれぞれの観点を設け、指導の重点を述べている。

この指導の重点は、音楽教育が望ましい人間形成をめざすものであるという理念に立ち、児童生徒の音楽的諸能力を伸ばし、音楽性を身につける指導をいっそう効果的に進めるための着眼点でもある。

また、教育課程審議会の「中間まとめ」では、知識や技術の習得に偏らず、心情の育成に重点を置き、内容を精選して有機的・統合的指導を行うことを現状の音楽教育改善の基本的な方向として示しているが、音楽教育の人間形成に果たす役割を正しく理解し、現実に接している児童生徒が、音楽をどう考えどう行うようになればよいのかを明確にしながら、実際の指導を進める上で、これらのことを更に重要視しなければならないと考えられる。

特に、指導の重点の一に示した音楽の生活化を図ることについては、人間形成をめざす音楽教育を考える場合、音楽の生活化というよりも日常の生活における音楽生活を考えることが肝要である。

道徳教育及び「特別活動」との関連を図りながら、校内・校外のいろいろな活動の場で音楽の楽しみを生かし、和やかで親しみのあるふんい気を作るよう配慮し、豊かな人間性を育て、社会性や協調性を養うことに役立てるよう学校の実態に即して具体化され、実践されることが望まれる。

以下、授業充実に参考となることを述べてみたい。

 

一、音楽科の指導内容を理解し重点的な指導が展開されるように努める。

 

(一) 指導内容について

重点的な指導を進める上で、指導内容の理解(吟味)を深めることが前提条件となろう。ここでは、その指導内容について再確認してみたい。

(1) 指導内容は、指導目標を達成するために、実践化する上でどのような事項をどのように指導したらよいかを示したものである。

例 基礎 (小学校第一学年)

 

(1) リズムに関する次の事項を指導する

ア、リズムフレーズの拍の流れを感じとりながらリズム唱やリズム打ちをすること。

イ、二拍子系と三拍子系の拍子を身体反応しながら感じとること。

 

この内容は、「鑑賞・歌唱・器楽・創作などの活動を通して音楽的感覚の芽ば、えを伸ばす。」という目標を達成するために、一年生としての内容をおさえたものである。

(2) 音楽の指導は、音楽の美しさを理解させ、楽しませるところに基本姿勢がおかれる。

美しさは、いろいろな内容が統合されたものである。したがって、その美を構成している内容をまず教師がとらえその美しさに迫るために、指導内容が用意される。

(3) 指導内容は、系統的な発展ができるよう組織されなければならない。

落ちこぼれや、偏りがないように、各領域ごと、各学年の目標に即して示されていることに着目することである。

(4) 領域について

領域は、音楽を経験する上で、鑑賞表現(歌唱・器楽・創作)として設けられている。特に留意したいのは「基礎」であるが、各領域で共通に指導する内容であることを基本的に理解しておきたい。

 

 


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