教育福島0014号(1976年(S51)09月)-014page

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これを理解させるには、教師又は児童の示範による方法、コンセプトフイルムや、VTRを見せて記憶させる等の方法がある。

○ 鉄棒の各欄の前に二列に並ばせ「ためし」の指導をする。(25分×1)

その結果、児童たちの技能に個人差が見られ、できる児童とできない児童とがでてくる。

そこで、能力別グループ指導が考えられる。

・たやすくできる者−−−A班

・どうにかできる者−−−B班

・どうしてもできない者−C班

に分け、グループごとにプログラムを作成する。

○ 能力別の三班に分かれ、目標に向かって反復練習をする。(20分×2)

・A班−ひざを伸ばしてできる。

・B班−たやすくできる。

・C班−どうにかできる。

できなかった児童たちに対しては、次のような点を配慮した指導がたいせつである。

・児童のつまずきに応じた助言

・補助具を使った指導

・尻を押し上げる補助

・「く」の字の練習

・友人同士の補助

等いろいろな方法を用い、成功感を味わわせる。

○ 各班ごとに定着度を見せ合う。(25分×1)

できたときは昇格させ、みんなでほめたたえる。

○ 体育の生活化をめざす。(20分×1)

休憩時や自由時等にも協力し合って練習し、生活化をめざした指導をする。

〈例〉とび箱運動と練習カード

学習効果をあげるためには、児童生徒の能力に応じた、わかりやすい目標を与えることが必要である。

小学校五学年の、とび箱運動の練習カードの例を示すと、次のようになる。

(五年台上前転練習カード参照)

(八) 個人の記録を生かすこと。

児童生徒が学習活動中にみせた変化、特に進歩について教師は忘れずに記録するとともに、学年に応じて、児童生徒にも活動記録をとるように指導することがたいせつである。

教師の記録の種別としては、

・個人カードによるもの

・グループノートによるもの

・チェックリストによるもの

等が考えられるが、記録の目的によって創意工夫し、生かされる記録にすることがたいせつである。

個々の児童生徒の実態を、客観的にとらえ、具体的に記録された確かな資料による、タイミングのよい指導とその評価とは、児童生徒と教師を固く結びつけるきづなともなるものである。

(九) グループ活動を活発にする。

集団とは、相互にはたらきかけ合う者の集まりである。単なる個人の集まりであってはならない。

体育におけるグループ活動は、形式ではなく活動内容がたいせつである。グループという特殊条件の中で、具体的な活動を通し、相互に自分を変客させ、所属するグループの活動の発展向上に努める

ことがたいせつである。そのためには、各人の役割分担、グループとしての活動方法等を、明らかにすることが重要である。

小・中学校を区分しないで、授業の充実を図るための留意点等について述べたが、これまでの指導法を再検討する資料として活用し、体力と運動技能の向上に努力してほしいものである。

 

5年 台上前転練習カード  5年 組

 

 

 


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