教育福島0014号(1976年(S51)09月)-017page
たいせつである。
実践活動を活発にし、技能を身につけさせていくための基本過程としては図1に示したような五段階のステップを試みるのも一方法である。
この基本過程は、生徒の問題意識をたいせつにし、実証的に課題を追求させることによって、学習への興味関心・意欲を持たせ、課題解決の喜びを感得させ、実践的学習態度を育てていくことをねらいとしたものである。
しかし、指導過程は、領域・題材・内容等によってそれぞれ特色もあるので、固定的画一的なものとしてとらえることは問題も多いから、図1に示したものはその一例と考えてほしい。
(二) 演示や資料提示の工夫をする。
技術・家庭科では効果的な製作学習整備学習を指導するためには、機械器具等の具体的なものにふれさせ、製作分解、組み立て、操作等の実践的活動を多くとり入れていくことが必要である。
そのためには、指導過程のどこに演示や資料等の活用の位置づけをしていけばよいかを考えていかなければならない。事例1、2、は演示、資料等の位置づけを明確にした例である。
(三) 指導の目標を明確に設定する。
毎時間の指導目標の設定に当たっては、生徒の実態を基盤におき、「ここまではどうしても到達させたい」「どうにか到達できる」「到達できなくてもよい」ということを考慮し、指導内容に対する指導目標がより明確に、より具体的に設定されなくてはならない。(事例2)こうすることによって、学習評価の観点や方法も必然的に生まれてくるであろうし、指導の範囲と程度についても明らかになってくるであろう。
事例1 題材 ブックエンドの製作(切断)の例
事例2 題材 家庭機械の整備(リンク装置)
目標 リンク装置の運動伝達のしくみを理解させる
指導過程