教育福島0015号(1976年(S51)10月)-032page

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わが町の社会教育

 

地域づくりと婦人のボランティア活動

川俣町教育委員会

 

一、はじめに

 

川俣町は、古くから絹織物の産地として栄、えてきた。いわゆる地場産業である機業をささえてきた労働の担い手は、婦人である。現在人口二万一千四百十八人中、繊維産業に従事している婦人は約二千二百人を数え、町全人口の一割強をしめしている。したがって、川俣町の婦人教育は、これら働く婦人とともに考えなければならない。

かつて(昭和二十五年−三十五年代)川俣町婦人会活動は、働く婦人の解放のため、保育所づくり運動や、地域の福祉活動と積極的に取り組んで大きな成果を納めてきたが、現在は更にあらたな余暇社会に正しく対応するため、働く婦人自らも学習し、自己の実現を図りながら、地域社会に目を向け、明るい町づくりを推進することが今日的課題であろう。

ここに川俣町の婦人教育の特色ある事例をいくつかあげて、皆さまの指導をあおぎたい。

 

二、婦人教育の基本方針

 

(1) 婦人学級の拡充と学習内容の充実を図る。

(2) 余暇の活用と婦人ボランティア活動の促進を図る。

(3) 就労婦人の学習活動を促進し、グループの育成に努める。

(4) 婦人団体の組織強化と、リーダーの育成助長に努める。

この四つの方針にもとづき、各種事業を実施している。

 

三、婦人のボランティア活動と学習

 

婦人の余暇の増大にかんがみ、その有効な活用を図り、婦人のボランティア活動を推進するため、積極的な施策がとられているが、本町においても、家庭婦人を主に婦人リーダー養成をめざして、女性教室を開設している。今年五年目を迎える学級であるが、地域課題解決のため「婦人のボランティア活動に関する学習」を学習課題にすえて、その内容や実践の形態を研究しながら四年のあゆみを続けている。

この学級は、昨年県の研究婦人学級として委託を受け、調査研究グループの育成を中心に、老人福祉・地域環境美化・青少年の健全育成について研究し、婦人の実践できる活動分野とボランティアのあり方について、多くの成果をおさめた。今年度も更に着実な実践活動を展開している。

(1) 学習と実践活動の事例

1)老人福祉グループ

○一人暮しの老人の実態調査

○その訪問の方法についての学習

○施設老人の実態調査

○病院などにおける老人医療問題についてそれぞれ調査し、即ち一人暮

 

学級だよりの編集は自分たちの手で

学級だよりの編集は自分たちの手で

 

ゴミの行方を追って学習する女性教室生

ゴミの行方を追って学習する女性教室生

 

 

 


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