教育福島0015号(1976年(S51)10月)-033page

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しの老人の訪問等、実践活動に移行していった。

2)青少年健全育成グループ町の青少年犯罪白書について分析し、夜間パトロールを実践し、その補導などに当たった。

3)近隣社会地域環境美化グループ

町のゴミ問題と取り組み、保健委員等の協力関係で美化問題について学習し、実践活動に移行している。

この調査をとおして、は握した資料を、地域社会の問題として町広報「かわまた」に掲載し、地域住民に訴えて反響を呼んだ。

自ら地域課題を発見したグループ貝は、今年度も自主活動グループとして着実な歩みを続けている。

(2) 川俣町婦人教育研究委員の活動

県婦人学級研究委託を機に、その学習内容や方法を研究するために組織した。構成メンバーは、地域婦人会長十名、女性教室運営委員二十名学識経験者二名とした。この組織の活動は、地域婦人団体への影響が大きく、今年度も継続してその任に当たっていただくこととした。

なお、今年度も県婦人学級生大会において、問題提起学級としてその成果を発表する機会が与えられている。

 

四、就労婦人と学習活動

 

「働く婦人に学習の場を」というキャッチフレーズで、川俣町勤労婦人スクールを開設して二年目である。今年度は学習課題を「働く婦人の余暇活用と学習」にすえて、積極的な学習活動を展開している。働きながら学ぶことは容易でないが、月一回の日曜日の学習は、私にとって生きがいとの声とともに、公民館の日本間はいつも満員である。

姉学級である女性教室との交歓学習から、ボランティア活動について学び、働く婦人とボランティア活動のあり方を討議し、身近な実践活動と取り組んでいる。働く婦人にこそ学習が必要であるとする受講生の意欲は高く、職場におけるグループ学習など、企業内におけるあらたな学習の形態を生みつつある。

なお、女性教室においては「若むらさき」、勤労婦人スクールにおいては「はこべの花」という、それぞれの機関誌を年一回発行している。学習の反省評価の資料としてはもとより、その高度な内容は各方面から評価されている。五、地域づくりと婦人団体活動

地域の生活環境の問題は、住民にとって等しく重要な課題である。

多くの婦人が主体的な生活態度を確立し、地域コミュニティ形成者としての役割を果たすために、時代の要求に即応した婦人団体の運営のあり方を考えなければならない。

近年婦人団体の衰退が著しく、無関心層の婦人の増大とともに、会員数の減少・高齢化現象は当町においても否めない。このために、地域婦人団体の若手後継者の育成を目的とした中央婦人学級(リーダー養成講座)を、農閑期を待って開講する予定である。

この事業は今年度からの新規事業で、あるが、婦人団体の主体的な学習と活動を推進するため、是非とも定着させたいものである。

 

六、今後の課題

 

(1) 部落婦人学級の充実を図るため、その拠点となる分館の施設整備が望まれる。

(2) 婦人学級の学習内容を更に検討し、中核となる婦人の有志指導者の育成を図っていきたい。

(3) 就労婦人の増加する中で、幼児を持つ若い母親層に対しての学習の機会の拡充と、企業内における学習グループの育成を図っていきたい。

 

婦人教育をより充実させるために、地域の特性を正しくは握し、効率的な活動を促進することが、地域の社会的課題である。

各種婦人団体の連絡調整を図り、行政間の連絡を密にして、着実な歩みを進めたいと念願している。

 

県婦人教育指導者研修生の伝達学習風景

県婦人教育指導者研修生の伝達学習風景

 

熱心に講義を聞く勤労婦人スクール生

熱心に講義を聞く勤労婦人スクール生

 

 

 


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