教育福島0015号(1976年(S51)10月)-034page
わが市の社会教育
市民参加をめざしたスポーツの振興
いわき市教育委員会
はじめに
社会体育の推進に当たっては、市民のスポーツ欲求をとらえ、日常生活の中に体育・スポーツ活動を取り入れ、自主的・自発的なスポーツグループにまで発展させ、更に、組織化された活動が展開できるようにすることが重要と考えられる。そのためには、施設の整備充実、指導者の育成、プログラムの作成などの問題を、具体的に解決していくことが行政の課題と考え、次のような重点目標をたて、その推進を図っている。
1、社会体育施設の整備充実
2、市民のスポーツヘの参加の推進.
3、社会体育推進のための組織の確立と、指導者の育成・活用
次に1・2の項目についてすこしふれてみたい。
一、社会体育施設の整備・充実
(1) 市営体育施設の整備
市民が生活の中にスポーツを取り入れ、実際にスポーツをするためには、その場としての施設の整備が必要であるが、当市の現況は表の通りである。
農業・漁業・工業地帯と、さまざまな地域より成り立ついわき市としては数量的にも不足している。今後、各地域の実態をふまえ、年次計画によりその整備充実を図りたい。
しかし、スポーツセンター的役割を果たす総合体育館の建設は容易でなく、県営体育館の早期建設を望む市民の声は高い。
(2) 学校開放
施設の不足を補い、地域社会と学校の連携を深める学校開放については、小中学校(百十校)に支障のない限り開放するように指導しており、ソフトボール・バレーボールなどに多く使用されている。特に中心地域の四小学校には、校庭に照明設備を設けたため、夜間の利用度が高く、七万五千名(昭和五十年度)が利用している。
しかし、便所・更衣室の設備や、管理指導員の配置、利用者のマナーなど残されている問題点も多い。
運動公園での家庭バレーボール大会
いわき市の体育施設
市営庭球場のテニス教室