教育福島0016号(1976年(S51)11月)-007page

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全指導はとかく行動規制型に陥っていることが指摘されているが、児童生徒が当面している問題点を的確には握しそれらの問題解決を具体的に志向すべきである。

(保健体育課主幹 塙   武)

 

=児童生徒の健康の現状=

 

1、児童生徒の体格

 

(1) 昭和四十年〜五十年度(十年間)との比較

身長・体重・胸囲・座高の本県の平均値を十年前の昭和四十年度と比較すると、おおむね男子は十歳〜十五歳、女子では八歳〜十二歳で伸び率が高くこの時期での成長が顕著である。(昭和五十年度、学校保健統計調査報告書による。)

1) 身長

特に男子の十一歳〜十四歳で、四・二センチメートル以上の大きな伸びを見せており、女子では九歳〜十四歳で三・四センチメートル以上伸びている。

2) 体重

男子十二歳、十三歳の四・五キログラムを最高に、十四歳の四・四キログラム、並びに十一歳の三・九キログラムの増加を示し、女子では十歳〜十三歳が三キログラム以上増加している。

3) 胸囲

男子十一歳〜十四歳が二・六センチメートル以上、女子十二歳〜十四歳で二・五センチメートル以上の伸びをみせている。

4) 座高

男子では一センチメートル前後、女子は○・七センチメートル前後の伸びで、身長の大きな伸びに対し、座高の伸びは小さい。

これは、いわゆる短足型から足の長い体型に変化してきているといえる。

(表1による。)

(2) 性別・年齢別にみた年間発育量.

身長・体重・胸囲・座高の年間発育量(五十年度の各歳別の身長の平均値から四十九年度の各歳別の一歳年下の身長の平均値を差し引いた数値である。)をみると、身長では男子の十歳までの年間発育量には大きな変動はないが、十歳を過ぎると発育量はしだいに増加し、十二歳、十三歳のところで最大となる。そして十三歳を過ぎると年間発育量は低下の一途をたどる。一方女子では男子より二歳早い十歳、十一歳のところで最大となり、十一歳を過ぎると低下する。

体重についてみると、男女ともその発育量は年齢が進むにつれて増加しており、男子では十二歳〜十四歳、女子では十一歳、十二歳で最大の発育量となる。

 

(表1)昭和40年−50年度との身長・体重・胸囲・座高の比較

(図1)性別・年齢別にみた年間発育量

 

(図1)性別・年齢別にみた年間発育量

 

 

 

 


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