教育福島0016号(1976年(S51)11月)-014page
曜日別被害状況では、休業日と土曜日が平日より死傷者数が上回っていることは一応うなずけるが、平日における数がほぼ合計で二百件を越していることについては、前述の時間帯別発生件数からみてわかるように、事故のほとんどが帰宅後なので、特別かたよった曜日がないともいえる。
最後に過去十年間の交通事故の推移と、月別被害状況を図表化したものをのせたので指導資料として活用してほしい。 (表10〜11)
2、高校生の事故について
表9によると、全般的に死傷者の件数が減少傾向にある中で、高校生の被害状況は被害前年比のとおり死者、傷者とも前年を上回っている。更に年別推移では、(表13)全被害に占める割合が事故発生のピークであった昭和四十五年の割合に近い値を示している。ただ発生件数が減少と手離しで喜んではいられない重大な現象であり、今後とも指導の徹底を図らなければならない。事故の発生が時間別被害状況から、午後四時から同八時ごろまでが多発時間帯であり、曜日別被害状況ではやはり週末に集中している。この現象は、学校における交通安全教育指導だけでは、その絶無を期すには非常に困難であると思われる。しかし、少しでも減少を願って指導を続け、安全指導はもちろんのこと、内面から、人命の尊重、車と人間とのモラル等についても指導する必要があるのではなかろうか。
(表6)原因別被害状況 ○は死者で外数
(表7)曜日別被害状況
(表8)通行目的別被害状況 ○は死者で外数
高校生の事故
(表9)高校生の被害前年比
(図11)全事故に占める割合