教育福島0017号(1976年(S51)12月)-013page
下の民家としては構造手法が相当古く十七世紀末頃までさかのぼると思われる。座敷は主屋東南に接し、御入御門、御座の間、御次間など多少の変更はあるが、ほとんど原形のまま残されている。
横山家住宅は会津地方における上層民家の古い例として、また数少ない本陣形式の民家として貴重である。建立当時より相当の年数を経ているので老朽化し、昭和五十一年七月より総事業費六千六百五十万円で国庫補助事業として全面解体修理に着手し、五十三年十二月に完成する予定である。
表4 指定文化財件数一覧表
図3 旧滝沢本陣横山家住宅見取り図
文化財基礎調査(絵馬)実施状況
一、目 的
県内各地の古社寺には数多くの絵馬が奉納されているが、これらは神仏に願をかけたり、またその成就に感謝して御礼奉納したもので、民俗的、美術的、芸術的にすぐれたものがたくさんある。このような郷土遺産は比較的県民の目に触れることも少なく、信仰の衰退、管理人の無住化による破壊・盗難なども憂慮されているので、県内にある絵馬を調査確認し、リスト等を作製する。
二、対象
寺社などに奉納の目的をもって描かれたいわゆる「絵馬」とよばれているものについて江戸期以前(一部明治期も含む)の絵馬と推定されるもの。
三、内容
1) 第一次調査 四月〜七月
目録作成八月 (各市町村教育委員会に依頼し調査票作成する)
2) 第二次調査 九月 十二月
編集一月 印刷二月 (目録調査票から選定して県文化財保護審議会委員が調査する)
四、方法
1) 第一次調査 各市町村教育委員会で現地調査し、調査票を作成したものを県教育委員会において取りまとめる。
2) 第二次調査 県文化財保護審議
座敷
主屋