教育福島0020号(1977年(S52)04月)-021page
を考えること。
ウ、生徒指導部としての役割や機能をじゅうぶんに考え、係の合理的な設定について配慮すること。
エ、各係の担当者を決定する際には各教師の特性、特に年齢、経験年数、性別、担当学年、担当教科、所属小学科などを配慮すること。
オ、生徒指導部としての協力的な指導となるように、係間の連絡が密になるように配慮すること。
カ、各係は単に網羅的になったり、従来からの慣例だけにたよったりすることなく、全体としての調和をたいせつにすること。
教育目標にもとづく全体計画についても、その学校の生徒指導を具体的に進めていくための構想であり、生徒理解や教育相談、教師の共通理解を図るための機会の設定や、各種文献、資料の収集、指導事例による研究、研修計画の立案などにわたるものである。
作成に当たって留意しなければならないことは、
(一) 一般的、抽象的なものでなく、日々の教育実践を進めるに当たっての具体的な手がかり、方法を明確に示すものであること。
(二) 生徒をとりまく環境の実態を反映させる計画の立案と、他教育計画全体との調和のとれたものであること。
(三) 計画は教職員の組織構成をじゅうぶんに配慮し、実情に即して作成し、形式や体裁にとらわれることのない、教師が最も必要とするものを作成すること。
などの点があげられる。
高校生の生徒指導上の問題として前に述べた、男女交際、喫煙防止、窃盗防止等の指導に当たる学校側の対応についても、以上のべた指導体制づくりとその在り方とあわせ、教師各の共通理解と協力によって推進しなければならないのは同様でぁる。
特に、教師間の共通理解については共通歩調での指導ということが強調されなければならないし、そこには各の教師が生徒指導の理念や方法、態度などに共通の理解をもつことであり、更に考えだけでなく、密接な協力をもつということと、教師各は個性的な存在として人それぞれの立場と役割の面から、その特色を生かしていくことが必要となってくる。それに指導教師の一貫した心構えや態度とあわせ、指導技術を身につけるのみでなく、教師自身の態度の変容についても積極的な姿勢を示すことも必要であろう。
昭和52年度福島県教育委員会指定各種研究学校(地区)一覧