教育福島0020号(1977年(S52)04月)-028page

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それぞれの子供の年齢なりに、子供の社会での価値の多様化を考えさせる。以上のような感じがしてならないのです。さきほどいろいろ話し合いをさせるとかありましたが、結局はみなそれにつながるものと思います。子供の自主性といいながら、さまざまなきまりを守るという自主性になってしまうということではなくて、ほんとうに子供たちがやる機会があるという、ほんとうの意味で楽しいと信じられるようなものを、私たちが子供たちに用意してやるべきところを、実は一番たいせつなものを用意してやらないのではないかという気がします。

たいへん抽象的なことを申し上げて恐縮ですが、この辺のところをもういっぺん整理してみる必要があるという気がいたします。

司会

それでは最後の「行政に何を望むか」について伺いたいと存じます。佐藤さん何かございませんか。

佐藤

児童相談機関とか児童福祉司などの相談のかたも含みますか。(はい入ります。)そういうものを、どういうふうに利用し活用していくか、利用の仕方についての知識がない、そういうものがあるということは認められますが、一般にはわからないのです。

司会

先に関係機関を活用してほしいとのお話がございましたが、具体的には児童相談所やその他の関係行政機関の活用の仕方がわからないという御指摘ですが、青少年課児童家庭課のかたいかがでしょうか。

伊勢

私、先にそのことにも触れましたが、学校とか地域の児童委員とか福祉事務所のあることはだれでもわかりますが、実際には、それを積極的に利用しようとすると、そのパイプ役になってくれる人を知らない。その場合に学校とか関係機関の人々は、少なくとも知っていただけるのではないかと思いますが、ところがもう二十何年もすぎました通知ですので、忘れてしまったわけでもないでしょうが、何かもう遠慮されているのではないかと思います。そういう人たちがもっとパイプをつないでほしかったと思います。また、私たちも健全育成の面では広くPRはあるが、個々の利用の仕方については個々の問題になりますので、PR不足や利用方法などについては、確かにPR不足になってしまうことが多いようにも思いますので、くふうしたいと思います。

福地

実際そうですね。年代の交代がありますと次から次へと新しいかたになりその人たちに対するPRがないと初期の効果があがらないということがありますので、お互いに努力したいと思います。

司会

お互いにくふうしていかなければならないと思いますね。ほかに行政に何を望むかどなたか御発言ございませんか。遠藤先生何かございませんか。

遠藤

今のことに関連しまして青少年対策の機構とでも申しましょうか、基本的な考え方としましては、県の知事部局と県の教育委員会と県の警察関係と三者一体となりましていろんな行政が進められると存じますが、実際の問題となると何かむずかしいことのようになりまして、これをやはり一歩進めましてごく端的に申しますならば、青少年問題協議会というのは、県の段階でも市町村の段階でもこれは教育委員会で担当することになる。そういうことは行政の筋としては通らないのだと、私も数年前に勉強させてもらいましたが、実際この自分が県の様子を見、市町村の様子を見て、これではやっぱりどうにも出来ないんだという感じを持っています。国の方は総理府の管轄になっているという現実でありますので、これではやっぱり改めていかなければならないんだと思います。そういうふうにして、教育委員会に管轄されるようなことになれば、今のいろんな関連機関の利用などもうまくいくようになる。夕ベでしたか、テレビで中学校の協力がなくて身障者訓練校の入校者三十人のところ十人しかないというようなこともございまして、私も非常に面くらったわけであります。あれはやはり教育委員会の方に管轄があれば、その時その時に通じも致しますし我々の方もどこからきましても、やるつもりではございますけれどもやはりやりよくなるのではないかと思います。これは一例でございます。それから、ついでですから申し上げますと、本県の場合青少年育成条例というものが作られるべきではないかと思います。これも非常にむずかしい問題でありましょうがしかし断固としてやるべきものではないかと思います。それから教職員の研修につきまして、生徒指導のいろんな講習会の中にも非行の問題について取り上げていく必要があるのではないかと思います。これは校長会や我々の自主的研究団体の方でも積極的に取り組んでいかなければならない問題であると感じています。それから最後に教職員の定数としましても、御援助をちょうだいしてだんだんと生徒指導を専門的にし、これはみんなでやらなければなりませんけれども、もっとフリーに家庭訪問をしたりしながら指導ができる人がほしいと考えています。

司会

教育行政にのぞみたいことで、丸子先生いかがですか。

丸子

こういう機会に精神科の医者が呼ば

 

 

 


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