教育福島0022号(1977年(S52)07月)-011page
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は絶対不可欠のものである。集団指導をしなければならないという大義名分を振りかざして、個人の特殊性を無視することは、健康づくりの基本概念にそむくものである。
今後は、集団の特殊傾向をじゅうぶんは握するとともに、家庭及び社会の全面的な協力を得て、児童生徒の素質的能力に適応した健健づくりが生がいにわたり継続するよう、科学的に指導する必要がある。
学校生活と体力つくりの推進
昭和四十九年度に、文部省で実施した、十二歳〜二十九歳を対象とするスポーツテストの結果によれば、青少年の体力は、一般的に見て男女とも年齢が進むにつれて向上している。しかし男子では十七歳(高等学校三年生)ごろまでほぼ順調な伸びを示して、体力的なピークに達するが、それ以降(二十二歳ごろまで)は、ほとんど伸びが見られず、二十歳前半から早くも体力的衰退傾向を示している。また、女子では男子よりもやや早く、十五歳(中学三年生)ごろ体力的ピークをむかえその後停滞し、二十歳になるころには体力的低下の傾向を示すようになる。
このように、男子は高校生時代、女子は中学生時代に体力的ピークをむかえるのであるが、体格の完成期と考えられる年齢で、すでに体力的低下現象を示すような結果がでていることは、問題である。
また、児童生徒の体格が著しく向上しているのに対し、必ずしも体力の伸びが伴っていないことなどを考えると体力の向上する時期にある児童生徒に対して、身体活動を活発にさせるための、よりいっそうの配慮が必要である。
一般に、体力つくりという場合、その方法原理は、栄養と保健と運動の三要素の調和を保つことにある。その中でも、特に運動をすることは、成長と体力向上期にある児童生徒にとっては特別の意味をもつものである。それは子供の時代の運動は、単に身体に対する生理的刺激にとどまらず、心理的・社会的にも大きな作用を及ぼすからである。その意味で、ここでは体力つくりと運動について、どんな問題がありそれをどのように考えたらよいかについて述べることにする。
脚長
年齢・年度 39 43 47 50 51 男 10 M 59.5 60.7 61.9 62.4 62.6 指数 100 102.0 104.0 104.9 105.2 13 M 68.6 70.1 71.5 72.2 72.7 指数 100 102.2 104.2 105.2 106.0 16 M 74.8 76.2 77.3 77.3 78.4 指数 100 101.9 103.3 103.3 104.8 女 10 M 59.7 61.1 62.4 62.9 63.1 指数 100 102.3 104.5 105.4 105.7 13 M 66.7 67、6 68.9 69.5 69.8 指数 100 101.3 103.3 104.2 104.6 16 M 68.4 69.3 69.9 71.0 70.9 指数 100 101.3 102.2 103.8 103.7
背筋力
年齢・年度 39 43 47 50 51 男 10 M 64.1 64.1 62.5 59.3 57.5 指数 100 99.9 97.4 92.4 89.6 13 M 105.00 99.9 99.8 96.8 97.8 指数 100 95.1 95.0 92.2 93.1 16 M 137.7 132.7 136.4 132.9 131.8 指数 100 96.4 99.1 96.5 95.7 女 10 M 50.9 48.6 48.2 45.9 48.5 指数 100 95.4 94.6 90.2 95.3 13 M 75.7 72.3 73.4 72.2 72.0 指数 100 95.6 97.0 95.4 95.1 16 M 86.7 87.3 78.8 85.1 86.8 指数 100 100.7 90.9 98.2 100.1
図1 児童生徒の身長・座高・脚長並びに筋力(背筋力)の推移
39年度を100として
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