教育福島0022号(1977年(S52)07月)-034page
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わが町の社会教育
青年教育の現状と課題
鏡石町教育委員会
一、青年教育の現状
(1) 学級の編成
町青年の職業的な色分けは、全国的なすう勢と変わらず、二、三次産業の伸びが著しく、かつての農業青年学級的な色彩は見られなくなった。
鏡石町は人口一万余、年々漸増しているが、青年人口はおよそ一割弱で、学級に参加する者はほぼ五十人を上回る程度である。
学級は総合単一型をとり、学年制をとるまでには至っていない。学級生の中には毎年留年を希望する者がおり、プログラム編成のうえで苦慮する面があるが、年齢差による問題は気にするほどではない。
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広報誌・学級だより編集
(2) 学習内容
学習内容の精選がいわれ、片や要求課題と必要課題の問題があり、学級生の直接要求を吸い上げることを是とする、迎合主義的な主張が見られる中にあって、百時間以上の学習領域を決めることは至難のように受けとれる。しかし、これまでに、このことで難渋した経験はない。
要は、青年期の発達課題を下敷きにして、近代社会が求める市民・公民としての資質を高めることに、主眼をおくことでないかと考えている。
幸い、文部省によって青年団体指導者研修基準が示されており、青年教育にかかわるカリキュラム編成は、一つの指標を得たといえる。
(3) 学習時間
学習時間は、当初計画の百時間余をはるかに越えて、毎年百三十時間前後になっている。これは臨時学級の形で数回の学習が加わるためである。学級に弾力性をもたせ、学級生の意欲を燃焼させるために、自主性を尊重することは、学級の安定と強化を図るうえでたいせつなことと考えている。
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野外活動・いも煮会
(4) 学習時間帯
正規の学習は午後七時から二時間をとり、このほか、自主的な部活動がすべて夜間である。野外活動はこれまた土・日の休日を当てているので、担当者は特殊な勤務を強いられることになるが、これは独り当町だけのことではない。
(5) 学習参加状況
年間の出席状況は、数字で見る限り決して高いとはいえないが、学級生のいずれもが昼間働いているという制約を考慮すれば、一応許容されるのではないかと見ている。
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