教育福島0023号(1977年(S52)08月)-024page
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教育随想
学級通信「竹の子」
佐久間俊彦
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「天に向かってスクスクと伸びていく竹の子。子供の一人一人も竹の子のように伸びていってほしい。」
〈学級経営と学級通信〉
教師の初任者にとって、教科指導に重点がかかり、「学級経営」の理論と実践については弱さがあり、自信に欠けることが多いのではないだろうか。
教育が、人間を育てる作用であるということから、一人一人の子供の心が開かれた学級、協力し合いはげまし合える人間関係の安定した学級の中でこそ、教科指導も生徒指導も有効に果たされる。つまり「学級経営」がそこにあることを知った。また、「学級経営」には両親の理解と協力が重要な役割をもつことが欠かせないことも知った。
学級通信「竹の子」は、さぐり求めの学級経営経験三年目に試みた、学校と家庭の相互理解と協力を強化する家庭通信にはじまり、経験九年目の現在まで約千二百号を数えてきた歩みの一端である。
〈学級通信「竹の子」の主な内容〉
○主として学級から家庭へ
・学校の教育目標や方針
・学級経営の方針や努力点
・児童会や学級会活動
・児童会や学級会活動
・教育課程の実施に伴う日常活動状況
・家庭の理解と協力の要望。など
○家庭から学級へ
・家庭から学校又は学級への要望
・自由投稿
〈学級通信「竹の子」の編集と発行〉
・できるだけ毎日発行する
・更半紙半裁の固定用紙
・ガリ版刷りでできるだけ読み易く、文字の大小・カットのくふう
反応や効果については、児童や両親へアンケート調査を試みているが、かなりの目的達成の状況をうかがうことができる。また、両親から意見や要望感想や作品など数多く投稿されていることなどからも、学校、学級に対する理解や協力を得ることができるようになったと考えられる。
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伸びよ「竹の子」-グループ活動
"両親の声"
・ 今までになく学校を身近に感じることができます。
・ 学校と家庭とが結びつき、子供と話し合うことが多くなりました。
・ 夕食後のひととき、竹の子は家庭の話題の主役です。
「竹の子」で、両親が学級の、そしてみんなの子供の動きがわかる。両親の意見や感想で親と親がわかり合う。子供と子供が親しくなる。何でも言えて、お互いを認め合う等々。そのことによって学級が楽しくなり、教師と子供の間が近くなり、かつ、仲よく勉強するふんい気となってくれるであろう。近ごろは、グループ学習なども活発になってきたと自負している。
農村地域における学校教育に対する関心や理解について、情報活動は今後においても計画的、継続的に行うことの必要さを痛感している。
(郡山市立高野小学校教諭)
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