教育福島0024号(1977年(S52)09月)-010page

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である。

 

二、学習の評価が適切に行われるようにする

目標行動の設定により、その到達度を検討し、教師の指導法の反省・改善の手がかりとしたい。

前提テスト、事前テスト、授業途中テスト(形成的評価)、事後テスト等の評価問題は、目標行動を分析し、下位目標が決定すれば、それに適合するものを作成することができる。表3は表2の指導の目標行動の分析である。

 

中 学 校

 

技術・家庭科では、本年度の努力点として次の三つをあげている。

一、実践的活動が中核となって学習が展開されるように指導計画を改善する。

二、知る、考える、行うの三つの活動の相互関連を図り、教材を構造的にとらえた指導法をくふうする。

三、施設、設備の改善、充実を図り、安全教育に徹し、事故防止に努める。

これら三つは、各学校の実情に即し更に、努力点を明確にして実践していくべきである。ここでは、実習が学習活動の中心となるので、実習指導と安全管理について配慮すべき事項を述べる。

 

一、学習活動の類型

(一) 計画的学習

生徒が、学習に明確な目的意識をもち、具体的な手続きを踏んで、生活に有用なものを作るという考え方に基づいて、計画を立てることが必要である。

目的に即して形状、寸法、材料、構造、加工法、費用などの具体化、実現のためには、計画の立案が重要であることを理解させる。

(二) 製作的学習

製作的活動が主となる領域では生徒の活動が活発になるけれども、ややもすると興味にまかせて、製品の完成を急ぐ傾向がみられ、学習の進度がふぞろいになる。そのため、計画の段階を尊重し、みずからの能力に応じて効果的な学習が進められるように指導する。

(三) 整備的学習

機構、機械要素、機械材料などに関する知識や理論を取り上げる題材と関係なくら列的あるいは体系的に説明することがある。このような指導では、活用される能力とはならないので、具体的な体験をとおして指導する必要がある。

 

二、学習活動の組織

学習活動の形態は個別学習、グループ学習、いっせい学習の三つの型が考えられる。これらの学習活動の組織には、それぞれの特徴があるの

 

表1 主体的・創造的な実践意欲を育てる指導過程

 

表1 主体的・創造的な実践意欲を育てる指導過程

 

表2 題材 野菜サラダの作り方(実習の事前指導)

目標 野菜のビタミンCをにがさずおいしく調理する方法や

調味は食べる直前がよいことを理解させる。

指導課程

 

表3 野菜サラダの作り方の目標行動の分析

 

表3 野菜サラダの作り方の目標行動の分析

最終目標行動

野菜の特ちょうをあげることができ,ビタミンCをにがさず調理する要点がいえる。

第一次下位目標行動

(1)野菜サラダを作るのに用いられる材料の栄養及び,見分け方がわかる。

(2)野菜サラダを作るに必要な材料がいえる。

(3)ビタミンCの調理上の性質及び,野菜サラダの調理法の要点がいえる。

(4)調理用具の扱い方がわかる。

第二次下位目標行動(紙面の都合により第一次の(3)に該当するもののみ)

(1)ビタミンCは水にとけやすいことがわかる。

(2)ビタミンCは空気にふれると少なくなることがわかる。

(3)きゅうりやキャベツは細く切ってから洗うと,ビタミンCの損失が大きいことがわかる。

(4)きゅうり,キャベツに塩味をうけると放水し,しんなりすることがわかる。

(5)生野菜とフレンチソースは食卓に出す直前にあえるとよいことがわかる。

 

 

 


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