教育福島0024号(1977年(S52)09月)-035page

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(5) 社会参加に関するもの

(6) 歴史や文化財に関するもの

などを参考とし、とくに学級生の要求を尊重して、堅苦しくならないように配慮している。

2、学習方法は、

講義や講演などは、学級生が受身になりがちなので、話し合い学習を取り入れ魅力あるものにする。

 

(1) 見たり、聞いたりの学習(視聴覚教具教材の活用)

(2) 話し合いによる学習(発表や対話)

(3) からだを動かす学習(労作や社会参加)

なお、実施に当たっては、老人福祉関係の機関・老人クラブ・その他の機関団体と連携を図り、隣接学級との交流を試みるなどして、楽しく学習できるようくふうすることとしている。

 

三、学習活動の事例

 

市内における主な学級の学習活動を紹介すると、

1、入遠野高齢者学級では、学級生が中心となり、過疎化が進む地域の将来を考える「入遠野を語る会」を結成し、地区の未来像を描いてその実現に努力している。

2、渡辺地区においては、趣味学習をとおして集まる中から、自分たちの作品(川柳・菊・わら工品など)を展示して、地区内の親ぼくと融和を図っている。また、町村合併が進んだ結果、とかく薄れゆく郷土愛を刺激しようと、郷土史の編さんに取り組み、二年余の歳月を経てこれを成しとげた。郷里を離れて住んでいる渡辺出身者にも贈るなどしてたいへんな好評を博している。

3、磐崎地区では、食用菊と草花栽培コース、新聞編集コース、民俗資料コース、地区の歴史・伝説研究コースなど、バラエティに富んだ高度な内容をこなしている。新聞は会員が自らの手で印刷し全会員に配布して八年間も継続している。

 

趣味(盆栽)の学習

 

趣味(盆栽)の学習

 

新聞編集作業

 

新聞編集作業

 

四、今後の課題

 

当市は、旧十四市町村合併のため地域が広く、高齢者学習の参加を高めていくためには、開設場所をできるだけ細分化し、一人でも多くの人が気安く集まれるよう、配慮していく必要があろう。同時に関係予算の増額と、指導者の発掘・育成につとめ、併せて福祉行政との連携を緊密化し、高齢者教育の振興に努力していきたいと考えている。

 

 

 


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