教育福島0025号(1977年(S52)10月)-044page

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福島の文化財

 

史跡

 

米山寺(べいざんじ)経塚群

須賀川市大字西川字坂ノ上

 

米山寺経塚群(線内・指定区域)

 

米山寺経塚群(線内・指定区域)

 

米山寺経塚出土品

 

米山寺経塚出土品

 

須賀川市大字西川字坂ノ上地内に経塚群が在り、明治十七年同地内日枝(ひえ)神社の改築、整地作業のおり、塚を崩し鋼製経筒(きょうづつ)・鏡鑑・刀身等を発見した。

承安(じょうあん)元年(一一七一年)米山(べいざん)寺施入(せにゅう)在銘の有する重要文化財の陶製外筒(がいとう)等は第三号経塚から発見されたもので、遺跡はほぼ原形のまま保存されている。すでに、施入者の同一名を有する承安三経筒(重要文化財陶製経筒=福島市飯坂天王寺蔵、県指定重要文化財平沢(へいたく)寺経筒拓本=桑折町氏家宏氏蔵)として、藤原末期における経塚の特色をあらわしている。

経塚は昭和十二年史跡に指定され、昭和五十一年、一号から十号までの経塚の測量と一部の発掘調査を実施して、土盛り、葺石(ふきいし)、建物跡と見られる造成面を確認し、須恵器片、外周の溝(みぞ)、石垣等を検出した。これらを含めた地域が追加指定され、名称を米山寺経塚群(昭和五十二年七月二十五日付け)と改められた。

 

 

 


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