教育福島0026号(1977年(S52)11月)-026page
研究実践紹介
学級文集でのつながり
富岡町立富岡第二小学校教諭 西内隆夫
一、はじめに
県下小中学校音楽祭合唱の部に参加して、今年で十八年目。毎年の長い練習期間を通して特に意を用いたのが団員の融和であった。これができればその年はまず成功。声づくりはそれからである。
このことから学級経営も、児童・教師・保護者の心の一致がたいせつであると思った。
学級文集を発行したのも、これらの間に少しでも潤滑油の役割りを果たすことができればと思い十数年続けている。
三者を結ぶパイプの役とともに児童にとっては文章を書くことにより、自分の考えがはっきりしたり、深まったりするので作文力の向上にもなっている。
図1 児童作文のファックス
二、文集の形態
(1)自筆の作文をファックスする。(図1)
(2)たてや横に書かせたり、原稿用紙に書かせたりし、限られた用紙になれさせる。
(3)変化をもたせるために教師がときどきタイプする。
(4)表紙は教師が作り簡易なカットを入れ彩色する。
三、内容
(1)一冊二十ページぐらい。一人約二百字。
(2)学期二回ぐらいは四十ページ。一人約四百字にまとめる。
(3)卒業年度は学年で発行する「アルバム文集」のほかに「別冊」として卒業文集を百二十ページから百五十ページぐらいにして発行。
四、発行時期
(1)授業参観日(必ず)
(2)教科書に関連づけて
(3)学校行事等にあわせて
五、発行回数
(1)年間十二回から十五回。五、六年と持ち上がりが多いので卒業までに一人約三十冊になり、まとめて保存させておく。
(2)教師にとってもよい思い出になり、今までの文集約百五十冊は貴重な私自身の足跡にもなっている。
図2 発行例
六、発 行 例
○毎年同じようなパターンになるが、その中に学年に応じて変化をつける。
図3 発行例
(1)年度始め(図2)
1)児童の自己紹介
2)担任の学級経営方針
※具体的に学校の教育目標を加味したもの。
図4 読書感想文