教育福島0026号(1977年(S52)11月)-029page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

級生自らの頭と手によって進められ、深められていくものであるという意識と自覚とにたって、学級活動が主体的に推進されるよう次のような組織と運営とを考える。

(1) 学級会-学級運営・活動全般の協議、委員長・庶務・会計をおき、委員長は運営委員会の委員長を兼ねる。

(2) 運営委員会-学級運営上重要事項の審議、委員長・委員(班長・係長)による構成、年間約十回開催。

(3) 係打ち合わせ会-学習活動についての各係の計画作成及び活動の実践化など。

(4) 班グループ活動-班長が中心となり、特にある特定の主題研究学習の際に多く活用する。

(5) 係活動-学級活動を円滑かつ効果的に進めるため、班ごとに次の係をおく。△生活係 △学習係 △記録係(学級だより年二回発行) △レク係各係に係長をおく。

 

さあ,おいしいケーキができました

 

さあ,おいしいケーキができました

 

四、学習活動の実際

係活動を基盤として学習活動の主体化、活発化につとめている。

(1) 学習の充実をはかるために次のような学習活動を実施している。

1) 学習会-基本的な学習内容を主とし、系統的に習得する学習活動。

2) 特別学習-基本的な内容のなかで特に重要と目されるものをさらに取りあげて求心的に深めていく学習活動。

3) 特別活動-学習の発展的な活動とし、学級生の自主運営とする。

(2) 学習活動の方法として、

1) 自主学習を基底とし、学習活動の効率化につとめている。

 

母と子の楽しいゲーム

 

母と子の楽しいゲーム

 

2) レクの活用や班活動等によって学級生間の心的交流を密にし、学習効果をあげるようくふうしている。

3) 学習内容に適した学習方法・形態を考え、次のように実施している。

◎基本的な内容については講話を中心とし必要な知識として習得する方法。

◎発展的な学習においては学級生の自主学習を中核として深めていく方法。

◎話し合いや視聴覚機器などの活用によって学習に変化をあたえ、具体的にすすめていく方法。

◎生活技術・趣味・ソク等の学習は実技・実習を通して学習を展開させる。

◎FTV放映の「小さな世界」などを学習会にのせて学習を深める方法。

◎文化財めぐりなど見学・視察を通して理解を深めていく方法など。

学習内容によっては以上の方法をいくつか複合させて実施し、学習効果をあげるようくふうする。

 

五、ボランティア活動による託児

乳幼児学級にとって託児は切実な問題。幸いなことに本町では育児経験豊かな「りんどう学級生」の積極的な協力によるボランティア活動として実施している。

しかし託児用施設や備品等(遊戯物も含めて)の不備不足があり、また幼児の遊ばせ方などについても研究の余地があるように思われる。

 

六、終わりに

現状(課題)を分析して方策をたて新たな進展を望みたい。

(1) 「話し合い」を学習活動の中心に位置づけ、自主学習の促進をはかりたい。そのためには話し方の研究・訓練の機会を学習計画のなかに設ける。

(2) 多くの若い母親に学習の機会をあたえたい。

1) 企業等の理解と協力を得て就労婦人の学習参加を高める方向への努力。

2) 入級に対する啓蒙活動の展開(幼稚園・保育所・PTAとの連携、広報活動)

これらは極めて困難なことではあるが、それへの解決に取り組むのも社教のたいせつな仕事であろう。とにかく道は切り開かなければならない。

 

表2 郷土の歴史学習計画

学習内容
16文化財めぐり(町内)
27田島祗園祭の由来
38鴫山城について
410如活禅師の遺徳
511旧南会津郡役所の建築
612新年を迎える行事
71野岩鉄道運動

学習会の初め約30分を利用して計画的に学習する。

 

 

 


[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

掲載情報の著作権は情報提供者及び福島県教育委員会に帰属します。