教育福島0027号(1977年(S52)12月)-034page

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わが市の社会教育

 

活発な子供会活動の推進

 

郡山市教育委員会

 

一、在学青少年の現況

郡山市における在学青少年の現況は小学生二万四千六百八十五人、中学生一万二千六百五十五人、高校生一万四千三百九十人、合計五万一千七百三十人で郡山市の総人口の一九・四%に当たる。これに対し郡山市の少年団体はボーイスカウト七団、ガールスカウト六団、スポーツ少年団四十三団、緑の少年団一団、交通少年隊五隊、少年赤十字奉仕団九団、郡山市子供会育成連絡協議会加盟単位子供会約二百九十二子供会、未加入子供会約九十で、これらの団体が掌握する会員数は約四万五千人で在学青少年の約八八%に当たっている。

しかし、この中で緑の少年団、交通少年隊、少年赤十字奉仕団は校内組織を柱として活動するものであって、自主的少年団体とは言い難いし、子供会それ自体も育成者サイドの都合で学校の長期休暇中の行事的子供会に終わっているのが大部分である。またその子供会もリーダーを学校に選んでもらっているフォーマルな子供会が多いということが出来る。

 

二、在学青少年に対する指導体制の現況

このような中で少年団体のリーダー不足はもちろんのこと、小中学校校長会から、社会教育における指導員の設置の要望も出されている現況で、社会教育関係職員はというと小学校教諭九百八十四人、中学校教諭六百十三人、高校教諭六百三十八人、合計二千二百三十五人に比較し、公民館職員百九十一人(分館職員を含む)、社会教育指導員六人、社会教育補助員二十六人で合計二百二十三人、これも学校教職員と異なり、他の分野の全てを青少年教育に精力を傾けた場合であり、教職員の九・九七%にしか過ぎず社会教育関係の貧しい指導体制をつぶさに示している。

 

三、青少年教育指導員の確保と養成

学校や家庭における生活は、結局、大人の管理、統制、保護、サービスなので、それらの生活が拡大することは子供に依頼心を育て、他方ではわがままを助長することになる。これは昭和三十年以降の経済成長にもとづく急速な都市化、地域社会の変ぼう、マスコミの発達、教育要求の増大等により、子供の生活に重大な変化を及ぼし、生活のバランスをくずして、仲間との遊びはこま切れ化し、ヒマつぶし的になり、遊びの文化はいちじるしく縮小されたのである。このことは子供にとって発達における仲間集団の重要な役割を無視し、従来の子供が持つタテ型集団を崩壊させ、学校文化をより拡大させヨコ型集団に移行させたということが出来る。

 

青少年団体研究集会の話し合い

 

青少年団体研究集会の話し合い

 

そこで郡山市は、タテ型仲間集団における役割を重視し、出来るだけ年齢の近いリーダーを育成し、インフォーマルな仲間集団を全市に復活させたいとして、将来小学校区ごとに十人の青少年教育指導員を設置し、学校の時間外には全市のどこでも子供集団が遊んでいるようにしたいのである。

青少年教育指導員は、文部省の定める「青年団体指導者研修基準」の初級を修了した者、又は全国子供会連合会の「子供会指導者養成に関する基本構想」の上級の課程を修了した者の中から委嘱するものとし、その両者のレベルを郡山市として少年団体向きに調整する。

これは全市に委嘱されると、五百三十人となる。

 

四、プロジェクト・チームによる委託方式

郡山市の子供会は、自主的地域子供

 

 

 


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