教育福島0028号(1978年(S53)01月)-018page

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研究学校紹介

 

実践意欲を育てる生徒指導

−−学級指導を中心として−−

 

田島町立荒海中学校 (昭和五十一・五十二年度文部省指定)

 

一、主題設定に当たって

本校生徒は農山村特有の純朴さや素直さがあるが、反面、自主性や根気強さという面では欠けている。研究に当たって実施した実態調査でも、自分の意志で行動することや、自分の意見を積極的に発言する態度に欠けることがわかった。そこで、実践意欲を育てることが重要であるという考えにたって一人一人が、問題や課題に気づき、やる気を起こさせる指導について学級指導、日常生活指導、教育相談を中心に研究を進めることにした。

 

二、研究計画及び研究実践の概要

(1) 研究の構想

本校の研究の概要を構造的に示したのが図1である。

鉛筆のしんを削り出す努力が研究であり、教育であり、そして、削り出されたしんによって書かれる過程が実践であり、書かれた文字が理想とする人間像(教育目標)であるとの基本姿勢でこの研究を進めた。

 

図1 研究の構想図

 

(2) 研究の内容

 

(2) 研究の内容

学級指導を中心におき、更にそれを支え、援助するため研究の内容を次の三つに押さえた。

1) 学級指導を充実し、よりよい自己実現を図る。

2) 日常生活における基本的生活習慣の定着化を図る。

3) 教育相談を充実し、一人一人の個性、能力の伸長を図る。

 

(3) 研究体制

1) 研究組織

小規模校であるため、組織の実質的運営も考慮して簡素化した。

2)諸活動の時間の設定

教師と生徒、生徒相互の心の触れあいを深めるなかで、実践意欲を育てるためまた学級指導の充実を期して諸活動の時間を設定した。この時間は授業時間を一単位四十五分にすることにより毎日三十分間をうみだし日課表に上の図3のように位置づけた。

 

図2 研究組織

 

図3 諸活動の時間

 

図3 諸活動の時間

 

(1) 全校集会

 

(1) 全校集会

生徒と教師の触れ合いの場とし、楽しい全校集会とする。

(2) 計画の日

学校生活を楽しく充実したものとするため一週間の活動計画を立てる。

また、学級指導で用いる資料を生徒が作成、収集したりする時間ともする。

(3) 実践の日

計画にしたがって生活班を中心に活動する。(スポーツ活動、文化活動、奉仕活動等)

(4) 反省の日

計画にしたがって一週間過ごすことができたかどうかを反省し、新しい意欲づくりを図る。(生活の反省、週努力目標の反省・学級指導の反省等)

 

(4) 研究実践の概要

1) 研究の柱

(1) 学級指導(学級指導部)

集団の中で自己をみつめさせ、みがき合いによって自己実現を図らせるとともに、その際の援助指導のあり方を研究する。

(2) 日常生活指導(生活指導部)

気づかせることを指導の重点とし望ましい人間関係の中で基本的生活習慣を育成する。

(3) 教育相談(生活指導部)

一人一人の生徒を正しく見つめ、最も望ましい生き方を生徒とともに認めあい、自己実現の援助をする。

2) 研究実践の内容

(1) 学級指導部

 

 

 


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