教育福島0028号(1978年(S53)01月)-019page

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図4 研究の内容及び実践

 

図5 授業の実践例

 

図5 授業の実践例

実践より 「小集団を生かした授業の充実と展開のくふう」

学級指導 主題名「学習の内容と方法の検討」 2学年(51年)

学習時間の取り方について考えよう。

事前指導授業事後指導
9.7(火) 計画の日 学習上の悩み調査・諸調査をもとに問題をつかむ話し合い(A表)
9.13(月) 学級運営委員会 計画の立案検討・班会議の運営について、資料作成の分担(B表)
9.14(火) 計画の日 学習時間調査表配布、学級運営委員会内容伝達(C表)
9.18(土) 学習時間の取り方について考えよう
  1,発表(調査より)(D表)
  2.班での話し合い(E,F,G表)
  3.自分の場合の時間の使い方はどうか
  4.課題,内容,方法を調べよう
○学習時間の継続的な調査と,朱筆による誌上相談

 

図4に示すように、研究の内容を学級の指導の充実、特に太線に結ばれた内容に焦点をしぼった。

ア、学級指導授業充実のために、次のことを実践した。(図5)

・年間指導計画の改善

・授業研究の推進

a、特に生徒の活動を重視し、また生徒指導上、基本的学習態度の育成に力を入れた。

b、指導過程を次の四段階とした。

問題提示→分析→解決への追求→実践への意欲化

c、諸活動の時間の活用(計画の日)を図った。

d、小集団活動を授業に取り入れ生徒活動の場を拡大充実した。

イ、生活設計のための援助、指導

・自己の生活設計と教師の適切な援助指導のため、生活記録−若葉−をつづけ、目的意識をもった生活の実現を図った。

 

(2) 生活指導部

ア、基本的生活習慣の育成

図6に示す研究構想で実践した。特に、生活目標、生徒心得の作成に当たっては、生徒の参加を求め、また、追求過程では気づかせることに指導の重点をおき、望ましい人間関係の中で、生徒像の実現を図った。また、マラソンコースの設定、一人一鉢運動等、具体的活動の場をつくり、実践意欲の育成に努めた。

イ、教育相談

一人一人の個性、能力を伸ばす教育相談をモットーに、図7に示すように学級担任を中心とした教育相談を組織的に実施するようにした。また、諸調査による資料、学級指導の結果、諸観察をもとに個性、能力の開発という積極的な援助指導を教育相談の軸として推進した。

 

図6 研究の構想

 

図7 学級担任を中心とした教育相談の機能

 

図7 学級担任を中心とした教育相談の機能

 

三、研究の成果と反省

 

三、研究の成果と反省

(1) 望ましい姿に向かって意識的に自己を高めていこうとする意欲が出た。

(2) 学級指導では、主題を自分のものとして受けとめ、主題にかかわる諸問題を自己の力で解決しようとする内部的高まりはじゆうぶん感じられた。

(3) 具体的な活動場面の設定は、強い意思力や目的意識をもって事に当たろうとする意欲につながった。

(4) 保護者の生徒指導に対する関心の高まりや認識の深まりがみられるようになった。

(5) 共通理解の重要さと同時に困難さについての認識を新たにした。

(6) 自発的来談が積極的に行われるような配慮が今後の課題である。

 

 

 


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