教育福島0030号(1978年(S53)04月)-038page

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福島県教育センターから

 

特色ある講座について

 

はじめに

教育センターで実施している研修講座は、その講座の目的によって小学校・中学校・高等学校と学校種別に開設されているものと、小学校・中学校・高等学校又は小学校・中学校あるいは中学校・高等学校と学校種別を超えて共通に研修する講座がある。

いずれの講座においても教師の教職教養や教科並びに職務等の専門教養の向上をめざし、その研修結果が児童・生徒の教育に還元できるよう研修内容を組んでいる。

このため、三泊四日の研修期間に多くの内容がもりこまれ、ある面をもっと深く研修したいという要望にそえないこともあるが、研修内容は年々反省を加えよりよい研修ができるようにと努力している。

次に、比較的特色のある二、三の講座について紹介する。

 

一、主題研究重視の学校経営講座

 

この講座は、学校経営の諸問題について研修を深め、その識見と指導力を高めることを目的として、年間十二日間の研修日を三期にわけて行っているものである。

学校経営講座は、学校経営(A)講座と学校経営(B)講座にわかれているが、(A)講座は小・中学校及び高等学校の教頭を、(B)講座は小・中学校の教務主任等を対象としており、それぞれ三十名の定員で研修している。

研修者は、学校におけるそれぞれの立場の実践課題から研究主題を設定して、約一年間の実践をとおす研究をすすめることになっている。

この研究(研修)活動には、研修者三〜四名のグループに相談担当の所員を配置し、ともに研究をすすめられるような態勢をとっている。

研究の成果の一部は、教育センター所報で紹介しているが、所報三十六号には昭和五十二年度研修者の研究主題を掲載するので研究の動向を察知されたい。(なお、研究の報告書は教育センターの研究資料としてそなえられているので、学校経営の改善、研究の手引き等に活用いただきたい。)

教育センターに来所する研修日は

1 研究計画の策定段階 (一期)

2 内容・方法の検討段階(二期)

3 研究結果の報告 (三期)

のように研究段階に応じてとられている。この期間には研究段階に応じた内容で、発表・協議・相談・演習が行われるが、学校のリーダーとしての識見を高める目的で特別講義をくんでいる。その主なものは次のとおりである。

 

〔学校経営(A)講座〕

○教育研究のすすめ方

福島大学教育学部 助教授 菊地章夫

○現代教育の課題

郡山女子大学短期大学部 教授 長谷川寿郎

○学校経営と教育課程の管理

国立教育研究所第二研究部 第四研究室長 牧昌見

〇企業経営と研修の新方向

住友金属鉱山株式会社建材本部 業務部長 猿谷雅治

○文化と人間

前国立福島工業高等専門学校長 佐藤光

○日本の現状と課題

福島民友新聞社 編集主幹 斎藤英記

 

〔学校経営(B)講座〕

○学習理論

郡山女子大学短期大学部 教授 長谷川寿郎

○教育行政と管理の問題

文部省地方課 課長補佐 小林敬治

○管理者の心構え

学校法人尚志学園 理事長 佐藤信

○教育経営体としての学校の組織と運営

東北大学教授 岩下新太郎

○情報化社会と教育

福島民報社 編集局長 河田亨

この講座の成果は、研修者の貴重な体験として学校経営の反省に、また実践に生かされ、主題研究の報告書は教育センターの資料として、学校経営の改善、研究の手引き等に広く活用されている。

二、「奥の細道」臨地研究中学校・高等学校国語講座

 

 

 


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