教育福島0032号(1978年(S53)07月)-032page

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わが市の社会教育

青年教育の充実を目指して

二本松市教育委員会

 

はじめに

 

当二本松市は、本県中通り、福島市と郡山市のほぼ中間にあり、東西二十一キロ、南北十三・五キロ、総面積百三十・五五平方メートル、人口三万四千人、安達地方の中心に位置している。

特に近年は既設基幹交通施設である国鉄東北線、国道四号線に加え東北高速自動車道二本松インターチェンジが設けられるなどして市の形態も変容しつつあり、加えて都市開発も進み、企業の進出が著しく、これらとあいまって勤労青少年人口も増加が目立ちつつある。

 

一、青少年施設の実態

 

二本松市における青少年施設は従来公民館施設のみで、その活用範囲もわずかであったが、昭和四十六年度に都市青年の家・勤労青少年ホーム・市民会館・中央公民館を統合した市文化センターが建設され、永年の夢であった青少年活動の拠点となるべき施設が実現し、青少年の多様な、かつ高度な学習要求を満たす施設として現在運営しているところである。当市青年教育がこの文化センターを中心として種々の形で推進されていることも特色のひとつにあげることができる。

 

仲間づくり、スポーツ交歓風景

仲間づくり、スポーツ交歓風景

 

二、青少年行政の一元化

 

近年、青少年を取りまく行政需要がたかまり、更に多様化が進むなかで国・県段階での青少年行政が教育分野にとどまらず、農林・労働・福祉・など多岐にわたり受けとめる側の市町村段階にあってはそれぞれの関係部課の所掌事務として処理されてきているところである。しかし大都市は別として人口の少ない市町村にあっては、当然対象となるべき青少年人口が少なく、従って各行政間でこれらの青少年をいかにして事業に引き入れるかが大きな悩みであり、そのため青少年団体の自主的活動も含めお互いの事業実績が低下してきたことも事実であった。このような問題を解決し、効果的青少年行政を進めるため、当二本松市においては昭和五十一年七月より、すべての青少年行政を教育委員会に移管し、社会教育課が所掌しているところである。青少年行政が教育委員会事務局に一元化したことについて全く理想的だとはいえないが、全体的に考察すれば能動的であり、かつ専門的見地で対処でき得ることは、青少年教育行政を進めるうえで効果があり、本市の特色のひとつに数えることができる。

 

他団体青年との話し合い

他団体青年との話し合い

 

三、青年教育の特徴

 

当市における青年教育の特徴は次の五点である。

(一) 社会性を高めるための学習活動

勤労青年がより社会参加でき得るための条件を満たすため、あるいは相互連帯意識を高めるため、スポーツ・レクリエーション・地域学習を主体としての青春教室の開設

(二) 国際性を深めるための学習活動

青年に国際的視野を持たせ、国際的感覚を身につけさせるため、青年の海外派遣事業と外国青年の受け入れ事業

 

 

 


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