教育福島0033号(1978年(S53)08月)-045page
わが校のほこり
岩代町立 百目小学校
観察池と岩石園
百目木を調べる
阿武隈山系の奥深くに位置するわが校の大きな特徴はなにかといえば、「郷土の自然を生かした教育の推進」にあるといえよう。
昭和五十・五十一年度安達郡山村教育研究会の研究公開をし、その中で山村児童の長所と問題点を明らかにして、教育の方向を策定した。
長所を生かす面では、郷土の自然を生きた教材の場と受けとめ、それらを生かす環境づくりをした。自然植物観察林、水生植物園、大型郷土地図模型、岩石園、郷土の果樹栽培などがそれであり、これらの成果は、五十・五十一・五十二年度と学校環境緑化コンクールで受賞するところとなった。
これらの環境と小規模校の特性を生かした指導面は、特に特別活動にその特徴があらわれている。郷土の自然を生かしたいも煮会、花で会場をうずめる七夕音楽会、学年を解体し、全学年集団の体験を図った清掃や、郷土の植物や文化を調べる「しゃくなげクラブ」「百目木を調べるクラブ」などがある。
花いっぱい七夕音楽会
いも煮会
さらに問題点を克服する活動面ではむし歯の治療と取り組んだ実践があげられる。治療率八三%に達し、今年度よい歯コンクール努力校として受賞した。言語体験のとぼしさは、山村児童の問題点であるが、これについては、読む活動の面からこれを克服しようと、現在岩代町の指定を受けて研究しているところであり、今年十月に研究公開を行う予定である。