教育福島0034号(1978年(S53)09月)-007page

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的見方をはじめる。

○ 客観的描写はアンバランスであるがいきいきと表現する。

○ 他人に認められると自信をもちいっそう活発に活動する。

3) 小学校高学年

○ 客観的な批判力がつき、写実的表現傾向が強くなる。

○ 知的なデザイン、用具を使う工作などに興味を示す。

○ 表現製作の進め方、技法にいっそう強い関心を示す。

4) 中学校

○ 合理的、客観的な見方や表現への欲求が強まる。

○ 学習の目標を自覚し、過程に困難があっても乗り越える意欲をもつ。

○ 主体的、個性的表現へと進む。

 

(二) 豊かな発想を促す指導

一般に発想の段階は、教師から題材を提示されて、さて自分はどう表現しようかと、漠然とではあるが想をふくらませながら表現意欲を高めるところである。なお低学年では、発想と同時に表現にとりくむ傾向が強い時期なので、いっそうたいせつに取り扱う必要がある。

1) 絵画や彫塑等の発想指導

対象を見たり、接したりして対象をは握することや、対象からの想像が表現のきっかけとなる。従って対象から受ける印象や感動をより強くするためには、対象の与え方をくふうし、見方、接し方などについて指導するとともに、一人一人の感動や想像をたいせつにすることが重要である。

2) デザイン、工作等の発想指導

例えば、「えんぴつ立て」を作ろうと問いかけた場合と、「えんぴつを立てるもの」をこれこれの条件で作ろうとした場合とでは、子供の発想は変わってくる。前者の場合は、既成概念にとらわれた発想になりがちであるが、後者の場合は、独創的な発想が数多くでるようになる。すなわち、本質的な目的と条件を的確におさえて発想させることがもっともたいせつである。

また、無から有は生じないので、具体例を教育機器を用いるなどして興味、関心をじゅうぶん高め、心をふくらませることもたいせつである。

 

二、表現過程における構想や技術の指導を重視する

 

(一) 構想をじゅうぶんに練らせる指導

発想の段階でふくらんだイメージに基づいて主題が決ってくる。この主題を表わすには材料や用具との係わりの中で、構図や組み立て、形、色などの配置や配色、表現製作の技法などをどのようにするかについて考え、計画を立てる必要があり、この段階が構想を練るところである。ここでは、アイディアスケッチや試作を通して、表したいことや作りたいことを検討し修正しながら、質的に深められるよう指導することがたいせつである。

 

(二) 主題や表現意図を具体化するための技術の指導

表現の初めの段階で意欲的な子供でも、表現技術が伴わないために、表現途中で意欲を失うものが見られる。従って、材料、用具等の取り扱いや、表現技法については、具体的でしかも系統的に指導する必要がある。特に用具の使用については、正しい使い方を繰り返し身につくまで指導することがたいせつである。

 

三、個人差に応じた指導を重視する

 

図画工作科及び美術科の学習では、同一の題材を提示しても、一人一人が自分なりに、作りたいもの、表したいものを心の内に描いて(主題を決めて)構想を練り、個性がにじみ出た作品として表現される。従って、個人差に応ずる指導が重要な意義をもつことになってくる。指導の形態としては、個別指導の形をとることが多くなるが、その際次のような点に留意することがたいせつである。

○ 指導助言の方法をくふうして対応のしかたに不公平が生じないようにする。

○ 一人一人の造形表現の特性をは握して指導するようにする。

○ 他の授業形態と組み合わせることにより、指導の効果をあげるようにする。

○ 一人一人の児童生徒に、明確な目的意識と計画性をもたせるようにする。

 

体育 保健体育

 

新学習指導要領では各教科、科目別等の主な改善事項をあげているが、その中で、体育・保健体育の改善の基本方針を明確に示しているが、その際、

○ 小学校においては、正しい運動のしかたを身につけさせ、各種の運動の基礎的な能力を養い、また身近な健康生活に必要な知識を習得させること。

○ 中学校においては、運動実践の方法を身につけさせ、各種の運動能力や基本的な運動技能を養い、また健康は日常生活における行動や環境と深くかかわっていることについて理解させること。

にそれぞれ重点を置き、指導計画や学習指導にあたることがたいせつであるとおさえている。

昭和五十三年度における小学校・中学校共通の重点事項として、

○ 学習指導要領改正に基づき移行措置を図る

○ 体力を高める

○ 運動の特性を明らかにし、内容の重点化を図り、技能を高める

○ 保健学習の充実と事故防止に努

 

 

 


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