教育福島0034号(1978年(S53)09月)-032page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

わが町の社会教育

成人・高齢者教育について

柳津町教育委員会

 

一、はじめに

 

成人高齢者の教育はむずかしい内容があるが進めなくてはならない問題である。その中で成人男子については当町においてもほとんど実施の段階に至っていないことをお断わりしておきたい。あえて取り上げるならば毎月実施している各種機関団体協議会と、一部で実施している部落ぐるみ学級ぐらいである。

そこで、次に取り上げる「連絡協議会」と「高齢者学級」はともに歴史も古く現在もその実績を挙げているので報告して御参考に供したいと思う。

 

二、各種機関団体連絡協議会

 

(一) 発足

昭和四十年ごろ柳津町で、会津ブロックの総合社会教育研究大会が行われ、行政と社会教育との関係をいかにするかが主題にされた。そのときから産声をあげ現在に至っている。

(二) 内容

毎月一回開催され、各種機関団体(約三十五)の代表が参集し、町全体の行事の調整連絡が主なる内容であった。

しかしそれのみではあきたらず、毎年度末の反省の結果、現在は次のような性格をもって運営している。

1)各機関団体相互の行事調整

2)各機関団体の内容紹介と情報交換並びに要望

3)町行政の情報提供とその実践。

(三) そこから生れたもの

十数年間経続実施し、また改善を加え着実な歩みのなかから次のような収穫を報告する。

1)年間の行事計画が全体的にバランスがとれてきた。町全体の行事表、休日表を各戸に配布。

2)各機関相互の情報交換がよくなってきた。

3)町の行政の下部浸透がよくなった。

4)出席者は旅費も費用弁償もないが、その団体機関が積極的に参加するようになった。

5)各種団体間の親ぼくと融和がとれるようになった。

 

三、高齢者教育について

 

わが町の高齢者教育は、学級編制というよりも、老人クラブの連合組織を主体として、努めて高齢者の人々の自主的な意欲と学級とを組み合わせ、各単位老人クラブと連携をとりつつ運営し、その名称も「○○学園」という名称を用いている。すなわち「福寿学園」(柳津地区)「養寿学園」(西山地区)の二学級であるが、福寿学園について紹介する。

(一) 福寿学園の誕生

わが町の高齢者教育は、この福寿学園の誕生が大きな力となった。これは、公民館や教育委員会が作った学級ではなくて高齢者みずから求めて作ったところに、意義がある。

昭和三十五年十一月、当時七十四歳の故佐藤栄一氏は、将来の老人はみずから高齢者として社会に果たす役割を分担すべきであって、敬老会に甘んじているべきではない。老人は新しい勉強をして若い人と話のできるものにならなければならない−−を合い言葉とし、そのために学園を作って社会的に活躍し、新しい老人に脱皮しようと自宅にちっ居する人々を呼び起こし、学園を結成するに至った。その間長野県の楽

 

福寿学園交通教室

福寿学園交通教室

 

 

 


[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

掲載情報の著作権は情報提供者及び福島県教育委員会に帰属します。