教育福島0035号(1978年(S53)10月)-031page

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・全文の音読、漢字の練習。 一時間

 

6)本時のねらい

・登場人物が泳いで来たときの様子や会話を通して、豊かに想像することができる。

 

7)指導過程(概要)(表2参照)

指導過程の中に、音読をどのように位置づけるかも大きな研究課題であり、授業研究を通して今後解明しなければならない。

この「かくれんは」の場合、音読の機会は上の通りであった。

音読カードのチェックは、展開の終わりで行うのが多い。

 

(三)「音読カード」の考察

カードに記入するためには、めいめいに音読させなければならない。本校は少人数なので教師チェック、児童相互の評価ができる。

子供の反応は、音読に対して関心を示すようになったこと、声の小さな子、読みの遅れがちの子も少しずつよくなってきたこと、繰り返し読みが少なくなってきたことがあげられる。

問題点としては、教師が「気のついたこと」の欄を記入するのは少し無理があること、読みぶりの変容を教師が明確にとらえることが困難であることなどである。

授業時間内での音読には、限りがあるので、本校では朝の五分読みのほか、家庭で父母の前で音読し、父母に評を書き加えてもらう方法をとり、音読の機会を多くもち、すらすら読めるように努めている。

土曜日の朝の会には、発表活動として国語の教科書を二、三名の児童に朗読させている。

児童が自分の当番の前には練習をして、上手に発表できるようになってきたことは、このカード使用の一つの成果と考えられる。

 

六、終わりに

 

すべての子供が文章をすらすら読め、読みとる力をつけるには、どうすればよいかを課題とし、そのー方法として、音読カードの利用、教師の範読をとりあげたわけである。

しかし、音読カードを使用した題材と期間が限られ、ようやく緒についたというのが現状である。

今後、授業研究を通して、仮説を検討し、音読カードに改善を加え、この課題を追及するなかで、すべての子供に読む力を育てる学習指導のあり方を明らかにしていきたい。

 

表1 音読学習カード

 

表1 音読学習カード

 

表2 指導課程

 

表2 指導課程

 

音読の形態回数
自由読み3
指名読み2
座席順読み1
役割読み1
範読1

 

 

 


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