教育福島0035号(1978年(S53)10月)-034page

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わが市の社会教育

市ぐるみの婦人教育

原町市教育委員会

 

一、はじめに

 

原町市は、昭和三十年一町四か村(原の町・石神村・高平村・大甕村・大田村)が合併してできた市で、人口四万五千人、「緑豊かな産業文化都市」を基本理念として町づくりを行っている。中心部は商店街で周辺は農村、面積は二百平方キロ、旧行政町村ごとに五つの地区に分かれ、それぞれに独立の公民館を設け、各公民館が連携をとりながら地域に応じた社会教育活動を展開している。

婦人教育も農村部は農業経営や技術を中心に、市街地は家庭管理を学習課題の中心においている。しかし、経済の急激な成長は生活様式の上でも市街地、農村部の区別を漸次縮め、都市化のひずみは街部からやがて村部にも及び、職業中心の学習課題よりもむしろ社会問題解決へと向わざるを得ない状況になってきている。このことは、物の豊かさの陰の部分であるゴミの問題もさることながら、経済追求にのみ走った心の空白をとりもどす方向へと向いつつある。また、国際婦人年を機に婦人の意識も大いに高まり「みずから考え行動し、自分たちでできることはみずからが解決しよう」という気運がもりあがってきていることを見逃すことはできない。

 

婦人学級運営委員会

 

婦人学級運営委員会

 

二、わが市の婦人教育の現状

 

わが市では、五つの公民館が連携をとりながら地域の実態に応じた婦人教育活動をくりひろげているが、その主なものをとりあげてみよう。

〇 一般婦人学級

これは標準的などこの公民館でも実施している一般教養料目を学ぶもので公募。話し合い学習・実習・臨地を三本の柱とし学習を展開し好評である。

○ 部落婦人学級

部落の集会場や個人の家を会場として、生活技術の実習やその部落特有の問題解決のために、地域婦人団体等が計画し、公民館が講師を派遣またはあっせんする。家庭や地域にとって身近かな課題解決のための学級であり出席率も高い。

○ 家庭教育学級

主体は幼児であるから若い母親が多いが、農村部では祖母が幼児教育にあたることが多いため、高平公民館では「孫育て学級」を開講し、年寄りには評判がよい。

○ 若妻学級

農村部の公民館で開講し、伝統もあり、この学級の修了生が婦人学級の中心メンバーになっている。乳児の健康管理から農業技術や家庭内の人間関係(嫁と姑)まで幅広い学習を展開しているが、時間的にゆとりのないのが最大の悩みである。

○ 各種クラブ活動及び講座

市街地における婦人の学習意欲は近

 

婦人学級コーラスグループ

 

婦人学級コーラスグループ

 

 

 


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