教育福島0036号(1978年(S53)11月)-032page
わが町の社会教育
乳幼児・家庭教育学級
河東町教育委員会
はじめに
河東町は昭和五十三年四月、町制施行となり、人口九千五百六十人(世帯数二千百六十九戸)で、会津若松市に隣接した農業を基盤に、町としての新しい地域づくりが進められている。
一、乳幼児学級の開設に当たって
河東町では、昭和五十二年四月から待望の公立幼稚園が設置され、町の教育史上に輝かしい一ページを加えることになった。それにともない幼稚園の意義や実態について不安を訴える人が多く、学級開設二年目である昭和五十二年度には、必然的に学級の中へ話題がもちこまれることを予想し、幼稚園との対話の機会をつくることにした。
また、前年度からの反省で行動や実技をともなう学習をとの要望を考慮に入れて立案した。
乳幼児学級にパパも参加
お母さんの歌をきかせよう
二、目標と対象
(一) 就学前の幼児について発達段階に応じたしつけの基本を学ぶ。
(二) 幼児の才能をのばすための家庭の役割について理解を深める。
(三) 対象は四、五歳児の保護者
三、実施期間と年間学習計画
(一) 昭和五十二年六月から五十三年二月(第一、三日曜日)就労婦人がほとんどの対象になるため、希望により日曜日を学習にあてた。
(二) 年間計画学習は運営委員会により立案された。(表1参照)
四、評価と反省
(一) 助言者として幼稚園の先生には積極的な協力を得、学級生の自覚が深められ、感銘があった。
(二) 正しい救急法については、実技が活発に行われ、幼児の事故防止につ
表1 乳幼児学級年間学習計画
月 学習課題 学習内容 方法及び講師 時間 6.26 開講式幼児のひとり立ち 1.子供の成長と家庭の役割2.「やる気をもたせる」 講演第三幼稚園古川かよ子先生 1.5 7.10 幼児の病気とけが 1.急病時の応急処置について2.正しい救急法 講義会津若松保育所四家婦長 2.5 7.24 体力をつける 1.すき,きらいをなくす2.やさしいおやつと食事 実習栄養士佐藤恒子先生 2.5 8.7 才能をのばす 1.やさしい音楽をきく2.幼児画の見方 講義と話し合い河一小金村優子先生河三小小林武雄先生 2.5 8.21 就学前教育の問題点について 1.登園、登校をいやがる子ども2.しつけの問題について 講義と話し合い河三小校長二瓶政郎先生 2.5 10.26 幼稚園の意義と実体について 1.研修視察 研修旅行 7 9.25 これからの幼児教育を考える 1.子供をとりまく環境と事故2.人間形成の基礎づくり 講義と話し合い河一小校長一ノ瀬秀夫先生 2.5 12.18 入学のための心の準備 1.基本的な習慣2.幼児期から児童期へ 講義と話し合い河二小田崎一郎先生 2.5 2.19 こんな子供に育てたい閉講式 1.出席してプラスになったこと2.今後の学習のために 講演郡山女子短大助教授小森澄憲先生 2.0