教育福島0036号(1978年(S53)11月)-033page

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いて真剣さがうかがえた。

(三) 幼児の才能をのばす音楽、幼児画の学習については、子供が喜ぶのはテレビばかりでない、家事をしながら親子で楽しめる歌や絵があることを知り、親としての自信と喜びを知った。

(四) 家庭教育は小学校の入学から始まるという両親がまだ多く、知識の足りなさが指摘された。また若い両親や、祖父母には特にこのような学習機会が必要と感じられ、学習への参加を高めていきたい。

 

親子でよい音楽を聞く会

親子でよい音楽を聞く会

 

研修 本郷焼の実習

研修 本郷焼の実習

 

五、家庭教育学級の開設に当たって

 

激しく変転する日々の中で、子供と生活をともにし、親近感のある両親こそ教育の主体者でなければならないこと、両親みずからが子供の成長段階に応じた教育の方向を理解することが先決であるとして立案が進められた。

 

六、学級の構成と内容(表2参照)

 

(一) 目標

心身ともに健全な中学生を育てるための家庭教育のあり方を学習する

(二) 対象

河東町中学校生徒の両親

・ 学級生へのアンケート結果から

(学習は役立ちましたか)

〇たいへん役立った  二九%

〇役立った  四九%

〇まあまあだった  二二%

〇期待したほどでなかった  なし

・ 学級生の声(学習を終えて)

〇この一年間、九回、二十八時間にわたって研修を続けたが、親としての責任をますます感じ、子供に負けずまた、現代社会の風潮に流されることなく、子供のつえになっていきたい。

〇今までやや無関心だった子供の身体的・精神的な面が理解され、今後の指導の指針を得ることができた。

 

七、評価と反省

 

(一) 学級生手帳をつくり、次の学習で質問したいこと、まだ講義でふれてもらいたいことについてスペースを作り、自発的な予習をうながし、提出させた。そのため、グループや、地域で話し合いができるようになり、三期目の学級のもち方の反省と評価がされてきた。

(二) 乳幼児学級とは違い、両親の強い関心があるとはいえ、兼業農家が多く就労者に対する受講対策について、企業等の理解や協力をけいもうする努力が大事な課題になってきている。

 

表2 家庭教育学習年鑑計画

学習課題学習内容時間講師、助言者
5/7・開講式
・学習の進め方
・家庭教育のあり方
1.年間学習計画と学習の進め方
2.家庭教育のあり方
(1)家庭教育のたいせつさ
(2)家庭教育の特質
(3)望ましい家庭教育
1講師 河東第一小学校長
    一ノ瀬秀夫
6/25・子供の身体の成長と健康1.中学時における身体的成長
2.中学生のかかりやすい病気
3.健康管理
3講師 会津若松保健所長
    緑川正
助言者 河東中学校保健主事
7・反抗期の子供の指導1.子供の心理の発達段階
2.反抗期とその指導
3講師 河東第二小学校長
    二瓶政郎
助言者 河東中学校生徒指導主事
8・中学生のためのスタミナ料理1.中学生のための料理のつくりかた
2.料理実習
3.会食
3講師 会津若松保健所
   主任栄養技士
    長谷川トキ子
9研修視察1.勝常寺
2.熊野神社(長床)
3.只見川電源開発記念館
4.柳津町民センター(昼食)
5.本郷焼
8 
11・文化講演を聞く・文化講演を開く
 演題 未定
2講師 町野武
12・中学生の進路指導を考える1.子供の希望と親の期待
2.子供の能力と適正
3.進路の指導
3講師 会津教育事務所
    伊藤豊松
助言者 河東中学校進路指導主事
1・家庭における道徳教育1.現代社会の道徳的風潮
2.学校での道徳教育
3.家庭における道徳教育
3講師 会津教育事務所
    指導主事
     米畑勇
助言者 河東中学校道徳主任
2・アメリカの家庭教育
・閉講式
1.アメリカの家庭教育の現状
2.アメリカの家庭教育と日本の家庭教育
3.年間学習の反省
1講師 高田教会宣教師
      クレーラー夫人

 

 

 


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