教育福島0036号(1978年(S53)11月)-038page

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福島県教育センターから

学校経営の改善

 

小・中学校の学年主任と学年経営の実態

 

当教育センターでは、学校経営の改善に関する研究を継続的にすすめている。前年度は「学年・学級経営の改善」の調査研究を行ったが、ここでは表題にあげた二つの観点から更に検討を加える意味でその概要を紹介することにする。

 

一、研究の概要

 

「学年・学級経営の改善」に関する研究は、県内小・中学校において、学年・学級経営が

〇どのような条件のもとで

〇どのような役割を果たしており

〇どのような問題があるか

について究明しようとしたものである。

研究の方法は、十二項目の設問を設定して校長及び学年主任に解答を求め、その結果から現状分析を試み、考察をすすめたものである。

〇調査方法……質問紙法による。

〇調査数……小・中学校それぞれ百校(回収率 小九六%、中九四%)

抽出校は小学校十二学級以上、中学校は九学級以上の規模の学校より、七教育事務所ごとの層化抽出によった。

〇調査期日……昭和五十二年六月

なお、研究の詳細は教育センター紀要第三十号を参照ねがいたい。

 

二、学年主任の性別・年齢

 

学年主任の性別は図1(1)(2)、年齢は図2に示すとおりである。

小学校では女性の学年主任が二四%であるのに対し、中学校ではわずかに四%である。また、小学校では学校規模が大きくなるにつれて女性の学年主任がふえていくのに対し、中学校では学校規模が大きくなるに従って、逆に女性の学年主任は減っている。

年齢についてここでは学年内における年齢の位置を示したが、図2のように小学校では学年内で最年長者が六七%を占め、「そうでもない」が三三%である。中学校になるとこの比率がほぼ逆になる。

なお、小学校の場合、女性の学年主任は二四%を占めているが、その九一%は学年内での最年長者である。

学年主任が学年内で最年長であるということについては、図3の「学年主任を選任する観点」と関連づけてみてみたい。

図3によれば、「年配者」を選任の条件とするのは小・中学校ともに一%という率である。

ここでは単なる年長者ではなく「指導力」「まとめる力」「企画力」等の能力をもった、しかも「経験豊かな者」としての学年主任とみるべきであろう。

 

図1-(1) 学年主任の性別

図1-(2) 学校規模別にみた学年主任の性別

 

図1-(2) 学校規模別にみた学年主任の性別

図2 学年主任の学年内における年齢の位置

 

図2 学年主任の学年内における年齢の位置

三、学年主任を選任する観点

 

三、学年主任を選任する観点

 

学年経営の中心的推進者である学年主任を選任する場合、校長はどのような観点を重視しているだろうか。十項

 

 

 


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