教育福島0037号(1978年(S53)12月)-009page

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文化振興の一助として意義深い美術展となった。

〇須賀川展 十一月九日〜十二日

〇会津若松展 十一月二十二日〜二十六日

 

五、文化のふるさと指定

 

この事業は、地域ぐるみの文化活動を期待し、現に活動している文化団体の育成と合わせて、情操豊かな「文化のふるさと」の形成を図ることをねらいとして昭和四十八年度から実施しているものである。

合唱、文芸、美術、舞踊、演劇及び民俗芸能の六部門ごとに市町村を指定し、文化活動や文化事業に要する経費の一部(二分の一以内の定額)を県が補助するもので、三年継続を原則としている。

本年度は、民俗芸能部門を中心に指定の拡大を図り、新たに舞踊部門一、民俗芸能部門六の計七町村を指定した。これは、民俗芸能が社会状況の変化のため廃絶しつあるという現状から、これの伝承の強化等を通じて、さきの目的を達しようという意図からのものである。

これらの町村を含めて、本年度は十二市町村が指定されている。指定された市町村においては、地域ぐるみの文化活動が行われ、指定部門以外への波及効果もあって、地域の文化的発展に大きな成果があがっている。

本年度指定市町村(年次数)

合唱 田島町(二)

文芸 矢吹町(三)

美術 喜多方市(三)、石川町(二)

舞踊 伊南村(一)

民俗芸能 西会津町(二)、岩代町、玉川村、古殿町、磐梯町、鹿島町、小高町(以上第一年次)

 

六、芸術セミナー

 

芸術セミナーは、地域文化活動を推進指導する実作家、実活動家を対象として、実技・実作を中心に地域文化活動を推進するに必要なことがらについて研修を行い、その資質向上の機会を提供する趣旨で実施している。

 

県内を七ブロックに分け、部門を年次交代で順次開催することとしているが、地区内の指導者を中心に、県内各地から参加者があり、文化活動に携わる人々の研修の機会としてたいへん好評であった。

 

七、「青少年芸術劇場」と「こども芸術劇場」

 

子供又は青少年に対し、優れた舞台芸術を鑑賞する機会を提供することにより、芸術鑑賞能力の向上と豊かな情操のかん養に資する趣旨で、文化庁が派遣する本邦一流の舞台芸術の公演である「青少年芸術劇場」と「こども芸術劇場」が県内四市で開催された。各地とも大好評で、約五千五百名の子供、青少年たちが鑑賞した。

 

〈青少年芸術劇場〉

○オペラ公演

演目 蝶々夫人

公演団体 二期会

期日 七月二十八日

会場 福島県文化センター

鑑賞者数 千四百二十三名

 

〈こども芸術劇場〉

〇音楽劇公演

演目 オペラを作ろう! 小さな煙突そうじ屋さん

公演団体 東京室内歌劇場

期日・会場

七月三十一日 二本松市文化センター

八月一日 いわき市平市民会館

鑑賞者数

二本松会場 九百九名

 

芸術セミナー彫塑部門(福島市)

芸術セミナー彫塑部門(福島市)

 

芸術セミナー工芸部門(いわき市)

芸術セミナー工芸部門(いわき市)

 

表1 芸術セミナー実施状況

部門期日場所参加者数内訳
文学5/18〜5/20原町市文化センター59小説8,詩6,短歌36,俳句9
舞踏6/29〜7/1船引町営体育館62 
美術7/24〜7/26喜多方市中央公民館45日本画20,油画25
彫塑7/27〜7/29福島女子高校29 
演劇8/26〜8/27白河市文化センター65 
工芸9/20〜9/22いわき市文化センター29鎌倉彫17,紙工芸12
合唱11/9〜11/11田島町中央公民館65※総計354名

 

 

 


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