教育福島0038号(1979年(S54)01月)-011page

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か。

課題2)

これから指導するかけ算、わり算(÷一位数)で、つまずきをつくらないようにするにはどうするか。

課題3)

わり算(÷二、三位数)の準備としてどんなことをしておけばよいか。

そして、課題1)に対しては主に四つの策をたて、2)に対しては五つの策を3)に対しては三つの策をたて、それらの策と「作業仮説」として位置づけて実践することにした。

(二) 仮説

わり算を、単に四則の一つとしてとらえるのではなく、計算のまとめ(加減、乗の総合)としてとらえて、途中の計算のつまずきを除くような対策をたてて段階的に指導すれば、わり算がよくできるようになるだろう。

指導に当たっては、資料1)のような方法によれば効果的であろう(作業仮説)

(三) 対象

昭和五十二年度三年生 四十名

昭和五十三年度四年生 三十八名

二年間継続担当学級である。

(四) 指導形態

課題1)に対して……放課後等に個別または小集団による指導

課題2)、3)に対して……授業時間内での指導

(五) 事前調査の結果から

(1) わり算のつまずきの傾向

五年生に、四年のわり算問題についてテストをし、つまずきの原因とその出現率を調べた。その結果、誤答の原因の第一は、かけ算の間違いであり、第二は、ひき算である。それらを合わせると三五%以上である。誤答の六割以上が三年までの内容であって、今更ながら、低・中学年の指導のたいせつさを感じた。

(2) 担任学級の計算力の実態

三年当初に計算力テストを実施した。その結果、一、二年の内容で既に半数以上の者がつまずいていることがわかった。そのつまずきの内容を一人一人について調べて整理し、対策をたてる資料とした。

(六) 実践の概要

(1)たし算のつまずきを取り除くために

1) 正十二面体のサイコロによるすごろく遊び(C、D)

2) 直観的な数図のドリル(C、D)

3) 位取り記数法と加法的表示(A、D)

4) 個別指導の中での言葉の練習、たし算に使われる助詞「と」「に」「を」「は」等についての具体的な操作(B、D)

5) 「1」の意味(D)

(2)ひき算のつまずきを取り除くために

1) 正十二面体のサイコロによるすごろく遊び(C、D)

2) くり下がり(D)

3) 乱数表の利用(C)

(3)かけ算でつまずかせないために

1) 数の分解のしかた(D)

2) どの「位」からかけるか(D)

3) 筆算形式

4) わり算の準備として

ア、積のおおよその見当(E、F)

イ、筆算形式によらない練習(E、F)

ウ、乱数表の利用(C)

(4) わり算(÷一位数)でつまずかせないために

1) 線分構造図を使って(D)

2) かけ算やひき算との関係

3) ゲーム化により楽しく(C)

4) わり算(÷二、三位数)の準備として

ゲームを通して、「商をたてる→かける→ひく→おろす」の四拍子

 

グループ学習をする児童たち(二本松南小)

 

資料1 到達目標と実践課題,作業仮説

 

資料1 到達目標と実践課題,作業仮説

 

 

 

 

 


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