教育福島0038号(1979年(S54)01月)-016page

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5が有効な手段であった。

2、発達段階をふまえ、泳力をのばすためにも入水段階には、教師が入って指導すべきである。

3、ボール運動を水泳の授業にとり入れたことにより、水そのものに対する興味、関心が高まり、泳げない児童でも意欲的にとりくむ姿勢がみられた。

4、ボールを扱うことによって身体支配のタイミングをとることができ、ひとりひとりの泳力は高まった。

 

◇講評◇

 

基礎指導を重視する新指導要領の趣旨を生かし、実態をとらえ、創造的な指導過程を組織し、浮く、泳ぐ力をのばそうとくふうしたことは、水泳指導の本質的な改善を試みたものである。

特に、むずかしいといわれているばた足と呼吸法の指導に当たっては、身体がローリングするので、そのときのタイミングをボール操作によって習得させるくふうなど、ボールを使用して必要な体力(調整力)を高めながら、技能(浮く・浮く力)をのばそうとする配慮がみられ効果的であった。

また、綿密な指導計画を立て、グループの協力により水泳の楽しさを味わわせるなど、適切な指導がなされている。

 

特選 研究論文

 

生徒みずから学びとる意欲・態度の育成をめざして

 

二本松市立二本松第一中学校教諭 小沢悌一

 

一、研究の趣旨

 

昭和四十八〜五十年度の三年間にわたって、学習活動の活発化を目指して実践を重ねてきたが、その結果、活発な学習活動は、必ずしも、学習内容の理解・定着と相関関係があるといいきれなかった。

この原因は、教師の一方的な計画によるものであり、生徒自身にその必要性が理解されていたわけではなかった。そのために、一見、活発で能動的に見えたものは、実は、教師によってつくられた、見せかけの姿であって、受動的な学習の域から出ていなかったと考えられた。

そこで、生徒自身に学びとらせる学習への質的転換を図るため「学びとろうとする意欲・態度の育成」を研究主題として研究実践に努めた。

学習に目的をもち、その目的に対して常に自己を診断し、その診断をもとに自己を治療し、目的達成へ立ち向かっていくような学習活動をつみ重ねることにより、学習内容の理解、定着が図られると考えた。

 

二、研究内容

 

(一) 生徒の実態

資料1から、科学的な思考力が他の能力と比べて劣っていることがわかる。科学的思考力が「自からが問題を直視し、思考し、ねりあげていく」と

 

資料1 生徒の実態

 

 

 

 


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