教育福島0040号(1979年(S54)04月)-031page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

らかとなり、次の発展の見通しがわかり、指導におちがなく、系統的な指導ができるようになった。

 

この一覧表は約二十ページに及ぶものであるが、全教師の日々の授業や、授業研究の実践に反省を加え、次の形式によりまとめた。

1) 領域は「物質とエネルギー」

2) 領域内を、「水溶液」、「気体」、「音」「光」、「てんびん・てこ」、「電気・磁気」、「熟・温度」の七分野に分けた。

3) 一実験について、つぎの内容を項目としておさえた。

・単元名

・実験名

・実験内容・方法

・主な実験器具

4) 移行関係についても明示した。

・53)54) 年度

・新) 新指導要領

・削 削除されるもの

・加 加えるもの

5) 学年で、特に習熟させなければならない実験器具については二重の長方形でかこんだ。

6) 将来は、カード方式に切りかえて、反省も記入する。

(五)学習訓練の方法(表4参照)

 

子供が「学習のし方」を身につけていくことは、不可欠の条件である。

本校では、前述した「学習のしおり」による学習のし方の指導のほかに、「話し合い」、「ノートづくり」、「グループ学習」などについて指導を進めた。

ここでは「ノートづくり」について一部を紹介する。

「ノートづくり」では、課題文とまとめの文が自分の考えで表現できるよう一時間の中で、必ずさせるようにした。しかし、一単位時間内で以上のべた以外に、予想・検証のための記録、グループ学習での記録となると容易でない。今後の課題でもある。

理科では、ガイドペーパーの使用が多いことから、これは必ず、ノートに添付することができる大きさにして作成するようにしている。

 

五、おわりに

 

三年間の研究を通して常に考えたことは、子供の理科にとりくむ姿勢は教師の指導の姿勢に左右されるということである。

教師たちの研究意欲に比例して、理科学習に消極的だった子供たちが、喜んで積極的に学習するようになったことでも、このことは実証された。

しかし、残された課題は山積みされている。今このことを互いに確認し、すぐれた研究者の仲間がいなくとも、未熟ではあるが協力的で熱意をもって問題にとりくむ、多くの教師の和の力を大事に育てながら、残された課題の解決にとりくまなければならない。

 

表1 基本的指導過程

 

表1 基本的指導過程

 

表2 学習のしおり〈低学年〉

 

表2 学習のしおり〈低学年〉

 

表3 実験系統計一覧費用(4年「てんびん」の一部)

 

表3 実験系統計一覧費用(4年「てんびん」の一部)

 

表4 ノートの形式と主なる内容及び課題文の例

 

表4 ノートの形式と主なる内容及び課題文の例

 

 

 


[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

掲載情報の著作権は情報提供者及び福島県教育委員会に帰属します。