教育福島0040号(1979年(S54)04月)-032page

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目で見る教育統計

中学校における進路指導の総合的実態調査から

(一)学校調査

 

一、はじめに

 

昭和五十三年十一月今後における進路指導の充実を図るため、「中学校における進路指導に関する総合的実態調査」を実施したが、そのうち「学校調査」(公立の全中学校を対象とした)について、調査結果の概要を見ることとする。

 

二、進路指導の校内組織の現状はどうなっているのか

 

中学校の校務分掌上における進路指導に関する校務を担当する部・課の名称と担当の形態別の設置状況は図-1のとおりである。

 

図-1 校務分掌上の組織形態別割合

 

名称以外の部で一括担当」している学校はそれぞれ四・四%、四・〇%と少ない。

 

これによると「進路指導の名称で一括担当」している学校が六九・八%で最も多く、次いで「生徒指導の名称で一括担当」している学校が一九・〇%となっている。また、「複数の部で分割して担当」「進路指導又は生徒指導の名称以外の部で一括担当」している学校はそれぞれ四・四%、四・〇%と少ない。

 

三、進路指導の全体計画の作成状況はどうなっているか

 

学校における進路指導に関する全体計画の作成状況で、「教員のための計画」について計画の種類別にみると図-2のとおりである。

 

図-2 全校的な進路指導計画(教員のための計画)の種類別割合

 

(注) 各項目は複数回答のため、比率の合計は100%を超える。

 

(注) 各項目は複数回答のため、比率の合計は100%を超える。

 

「教員のための計画」を作成している学校で「保護者と行う進路指導等の計画」、「進学・就職などの事務に関する計画」、「進路指導の全体計画」を作成している学校が八〇%台で最も多く、次いで、「進路指導等に関する校内組織の活動計画」が五八・七%、「校外関係諸機関との連携計画」が五二・八%の順となっている。一方、「進路指導等の評価の計画」「校内における進路指導の研修計画」、「卒業者への追指導の計画」など作成している学校は一〇%台と少ない。

 

四、進路指導の現状と進路指導上の重視事項ほどのようになっているか

 

まず、学校における全校的な立場からみた進路指導の現状を図-3によってみると、「教員は進路指導に関して理解し、協力している」が九三・三%で最も多く、次いで「進路指導に関する校務分掌上の組織は明確なものとなっている」が八八・一%、「教員は進路に関する情報資料を適切に活用している」が八〇・二%、「保護者は学校の進路指導に関して理解協力している」が七八・二%の順となっている。また、「進路指導に関する指導技術の研修」(四六・八%)、「進路指導のための予算の確保」(三八・一%)については全体的にみて低い率を示している。

次に、学校が進路指導を適切に行っていくうえで、どのような事項を重視したらよいか、この調査で設定した八項のうち学校における進路指導上「持

 

 

 


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