教育福島0041号(1979年(S54)06月)-023page

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かかわる教師が重複することを考え役割分担を明確にする。

2 対外的な情報交換や家庭指導の窓口をきめ、該当児童生徒の指導にじゅうぶん責任のもてる教師があたる。

3 生徒指導部、教育相談係などの係分担と同時に、学部、学年、学級や養護・訓練係などとの関連を明確にする。

4 生徒指導の担当者はあるセクトにこもり他を拒絶するようなことなく望ましい学級経営等について効果的に発言できる教師でなければならない。

 

ベッドサイドによる学習活動

 

ベッドサイドによる学習活動

 

(二) 共通理解の場と機会

教職員どうしが児童生徒の実態や指導について意見交換ができる場や機会のすべてが共通理解の場であり機会である。その意味では、教職員の生徒指導に対する主体的な取りくみに負うところが大であるのは言うまでもない。

1 教師の生徒指導に関する体験や意見を集約する場や機会を学部会や学年会等に適切に確保する。

2 生徒指導に関する協議内容や研修内容を年間計画の中に計画的、継続的にもりこむようにする。

3 生徒指導に関する協議内容を明確にし、施設や寄宿舎職員との連絡の場や機会の中に計画的にもりこむようにする。

4 家庭や施設と直接接触する機会が少なくなりがちなので、連絡日誌等間接的な方法をくふうする。

(三) 指導資料の整備と活用

資料の収集で問題になるのは、活用に耐える資料の収集が可能かどうかということである。せっかくの資料が死蔵されてしまうことも多いが、具体性を欠いたり、状況の説明がたりなかったり、主観的な感想などが多すぎるため、真に活用されない資料の例も少なくない。資料は記録の巧拙、適切な収集計画、活用者の素養によってはじめて効果を発揮する。

1 資料として収集する事項、内容を明確にし、計画的、継続的に整備することが望ましい。

2 養護、訓練の記録や家庭訪問の記録、健康の記録などとの関連を考え総合された形式で整備することが必要である。

3 指導の記録は、指導内容、経過、観察内容が具体的に記入されたものを資料とする。

4 基本的な諸調査、検査の記録のほかに保護者や施設の意見、児童生徒の希望、他機関の診断の記録なども、維続的に収集し記録にとどめたい。

5 資料の収集と活用について、研修の機会を計画的に設定するのが望ましい。

●右の表は、養護教育に関する相談室の設置場所と、昭和五十三年度の相談件数の実績調査内容である。

相談室は、養護教育の義務化に伴い、昨年度設置されたものであるが、その利用については、増加の傾向にあり、また、専門家が直接相談相手となるので、具体的な指導助言が得られ、関係者から好評を得ている。

 

養護教育相談室

場所 住所 電話

県立聾学校 郡山市大槻町西の宮西32 0249(51)2081

県立聾学校会津分校 会津若松市一箕町鶴賀字下柳原88-1 ;02422(2)1286

県立聾学校平分校 いわき市平馬目字馬目崎61 0246(34)2202

教育センター教育相談部(福島市瀬上町五月田16TEL0245(53)3141)

 

昭和53年度養護教育相談実績調べ

(1) 実績数

相談室 聾学校 会津分校 平分校 計

件数 58 11 14 83

(2) 延べ件数

相談室 聾学校 会津分校 平分校 計

件数 237 17 118 372

(3) 障害別件数

視覚障害 聴覚障害 神経薄弱 肢体不自由 側わん症 言語障害 計

18 27 14 16 2 6 83

(4) 年齢別件数

年齢 2 3 4 5 6 7 8 10 11 12 13 14 15 17 19 27 28 32 計

件数 8 6 8 14 13 1 2 2 5 9 3 6 1 1 1 1 1 1 83

 

 

 


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