教育福島0041号(1979年(S54)06月)-036page

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中学校における進路指導の総合実態調査から

(二) 学級担任教員調査

 

一、はじめに

前号では、「中学校における進路指導に関する総合的実態調査」のうち、学校調査について調査結果の概要を述べたが、今回は中学校第三学年を担任する教員を対象に、その学級における進路指導の実態を述べる。なお、調査の対象となった公立中学校の第三学年の学級担任教員総数は九百六十九人である。

二、進路指導計画ほどのように作成されているか

公立中学校第三学年の学級担任教員が作成した「学級における進路指導計画」をみると図-1のとおりである。

なお、この調査で進路指導計画とは「その計画についての指導の目標・内容が文書としてまとめられている場合」としている。

学級担任教員が作成している計画を種類別にその割合をみると、「学級指導における進路指導の計画」(八九・七%)、「進路相談の計画」(九八・一%)、「進学・就職希望者への指導・援助の計画」(九七・四%)、「個人資料の収集・活用の計画」(九六・八%)、「情報資料の収集・活用の計画(九二・五%)が、それぞれ九〇%以上を占めて多くなっているが、「進路発達の評価の計画」(五九・六%)、「啓発的経験の実施計画」(五〇・五%)は比較的少なくなっている。

三、進路指導上重要と思われる事柄と現状はどうなっているか

第三学年の学級担任教員が、担任する学級の進路指導を進めていくうえで、どのような事柄を重要視しているかをみると図-2のとおりであり、また、学級の現状がどのようになっているかをみると図-3のとおりである。

学級担任教員が、この調査で設定した八つの事項のうち、学級における進路指導を進めていくうえで「特に重要であると思う」と答えた事項をみると、「学級の進路指導計画は学校全体の進路指導計画に基づいて作成されたものである」ことをあげる教員が六〇・一%で最も多く、ついで「保護者は学級の進路指導について理解し、協力する」こと(五〇・九%)、「学級の進路指導計画を実施するための時間が確保されている」こと(四八・四%)、「生徒は自己理解に関する個人資料をよく利用している」こと(四二・八%)「学級の進路指導計画は生徒が関心をもちやすいような具体的なものとなっている」こと(四一・五%)となっている。また、「生徒の進路に関する情報資料の利用」、「他教員の進路指導についての理解と協力」、「生徒の進路に関する副読本などの教材の利用」の事項については低くなっている。

次に、学級担任教員がその学級の進路指導の現状について「そのとおりである」と答えた事項の現状評価の割合についてみると、「学級の進路指導計画は学校全体の進路指導計画に基づいて作成されたものである」、「学級の進路指導計画を実施するための時間は確保されている」がそれぞれ八六・八%、八四・二%で多くなっており、逆に比較的少ない事項は「学級の進路指導計画は生徒が関心をもちやすいような具体的なものとなっている」、「生徒は進路に関する副読本などの教材をよく利用している」、「生徒は自己理解に関する個人資料をよく利用している」でそれぞれ四九・一%、四六・九%、四二・九%である。

 

図-1 学級における進路指導計画作成別学級担任教員数の割合

 

四、進路指導のための検査・調査等の実施状況はどうなっているか

 

四、進路指導のための検査・調査等の実施状況はどうなっているか

学級担任教員がその学級の生徒に対して実施する進路指導のための検査や調査等の実施状況をみると図-4のとおりである。

なお、この調査では、「検査・調査

 

 

 


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