教育福島0041号(1979年(S54)06月)-040page

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本県の公共図書館(1)

-棚倉町立図書館-

 

●図書館コーナー●

 

●図書館コーナー●

 

独立した町立図書館第一号として、本年一月十九日棚倉町立図書館が開館した。

全国二番目の女性町長として登場した藤田満寿恵町長が立候補時の公約であったものを、早くも二年目にして実現されたわけで、館界にとって非常に喜ばしいことである。

建設現場は県立亀ケ城公園内、同町中央公民館南側の閑静な六百七十平方メートルの敷地に、建面積三百五十九平方メートル、鉄筋コンクリート平家建の純日本風の明るい近代的な建物で、総工費二千七百三十万円をもって昨年十二月二十日に完成した。

館内は、ロッカー室、閲覧室、新聞雑誌コーナー、談話室、書庫等に分かれ、防火設備が完備されている。

初代館長は宗田哲夫公民館長が兼務し、司書有資格者一名、他に兼務者一名を当てている。

図書資料としては、従来から公民館に所蔵していた図書約二千五百冊、それに五十三年度に千五百冊、五十四年度当初に千五百冊程度を揃え、今年度中には人口の半数に当たる八千冊を目標にしている。

開館日は毎週火曜日から日曜日まで。休館日は毎週月曜日、国民の祝日、毎月月末日(図書整理日)としている。

館外利用(個人貸出し)については棚倉町に居住するもの、もしくは棚倉町に通勤通学するものとしている。

本年四月に司書をさらに一名増員し、住民への奉仕に努めているが、町立図書館としての規範がまだ整ったわけではなく、その運営には創意くふうによって、町民の期待にこたえたいと宗田館長は意欲をもやしている。

開館に当たって特に留意した点、また将来の展望として宗田館長は次のように語っている。

開館に当たっては、近年利用のもっとも多い児童図書については、「親子で気軽に本を読めるコーナー」を、さらに郷土色としての「郷土史コーナー」を設けて、住民の要望にこたえている。また図書資料については、近い将来に生きた図書(発刊されて四〜五年のもので住民に活発に利用されるもの)を一万冊配架することを目標としている。

読書普及活動としては、青少年の健全な育成、特にかぎっ子対策等のために、情操教育としての読書を位置づけていきたい。

開館一か月間の利用状況は別表のとおりであるが、幼児から高校生まで、子供たちの利用が非常に高く、TV時代にあっても読書の場を与えれば、子供はいつの時代でも本を読むことを示しているし、これにこたえて良い本を提供することを心がけなくてはならない。県立図書館としては、これら児童図書を主とした千五百冊を特別貸出し、その運営に援助を行っている。

 

図書館利用状況

1. 図書館利用件数調べ

1月分(19日〜31日)10日開館

利用人数 1,246人

(内訳) 幼児 52人

小学生 669人

中学生 323人

高校生 67人

大学生 1人

一般 134人

2月分(1日〜18日)15日開館

利用人数 1,649人

(内訳) 幼児 105人

小学生 905人

中学生 244人

高校生 127人

大学生 12人

一般 256人

一日平均111人

2. 図書貸出件数調べ

2月1日〜2月18日 15日間

貸出図書数 731冊

(内訳) 幼児 65冊

小学生 342冊

中学生 72冊

高校生 21冊

大学生 5冊

一般 226冊

一日平均48冊

 

 

 


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