教育福島0042号(1979年(S54)07月)-032page
わがまちのしゃかいきょういく
青年地域活動の振興
石川町教育委員会
はじめに
昭和三十年町村合併促進法に基づいて石川町を中心とした周辺の沢田村、山橋村、中谷村、母畑村、野木沢村の一町五か村が合併して現在の石川町が誕生した。
当町は福島県の南部、山間の中に位置し、地形上、昔から交通の要所として発達してきた。現在でも国鉄水郡線、国道百十八号線を基幹として、白河石川線、いわき石川線の整備が順調に進められている。
しかし、それゆえに都市化現象の波の影響も交通を通して直接的であり、侵入し易い。
ただ地形的には全体の大部分が老年山地に入り、老年山地特有の小さく低い山々が連なり、林地も多く、山腹の斜面はタバコ、桑畑が占め、それらを縫うように水田が開かれている。
また最近丘陵性の台地には都市向けの大規模なそ菜栽培もみられるようになってきた。
一、わが町の青年教育
わが町の社会教育は青年教育を中心にして各地区公民館において実践されてきたが、ここ十年来阿武隈山系のこの石川の地にも急激な都市化の波がおしよせ地域を大きく揺り動かし地域の産業構造を変化させるとともに、住民の生活様式や意識をも変えてしまい、それと同時に、同じ歩調で青年同志の結びつきをも希薄にし、彼等を孤立させてきた。
このようなことから各地区公民館で行う青年教育のほかに昭和五十一年度より補助事業としての青年教育を中央公民館が主催し、「はたちの教室」を開設した。以前開設していた「青年教室」は年齢層が異なり、学習プログラムのむずかしさ、また学級運営上の問題があり、これらをなくす意味において、その年に成人式を迎える若人、同年齢層を対象としたものが「はたちの教育」であり、一年後はさらに青年教室と名称を改め、二年間にわたり学習するシステムを取り入れている。
その「はたちの教室」も今年度で第四期生を迎えようとしている。
ここに別掲五十二年度の事業計画をあげてみたが、これら教室の目的は補助事業とはいえ青年地域活動の振興はむろんのこと、成人としての自覚を持ち視野の拡大と、社会人としての連帯感を養い青年層の組織には大きなウェートを占めてきていることは確かである。
はたちの教室 宿泊研修旅行
さらに青少年仲間づくり事業においても各地区の交流を活発にするため、内容を検討、抵抗のないそれでいて各層にわたって幅広く参加できる方法を事業面で配慮している。
今年度、初事業として組み入れた地域青少年大交歓会によせる期待には大きなものがあり、既に前年度分で設置した宿泊研修所を活用し、各種各様の「仲間づくり」事業の総合的なものに位置づけをしていく方向でいる。
またわが町の青年会活動はおよそ他市町村からみれば活発であると思われる。
昭和五十二年度に沢田青年会にあっては、福島県社会教育関係優良団体として、また山橋青年会にあっては福島県青少年団体顕賞を受賞している。
しかしながら石川町内の各地別にみると青年会活動というものが一様に活発に行われているとはいえない。
比較的活発に活動を行っている青年