教育福島0043号(1979年(S54)08月)-042page
目で見る教育統計
学校教育費十年間の推移
昭和二十四年から毎年文部省と県が共同して実施している「地方教育費の調査」の結果については、その概要を「地方教育行財政調査報告書」として刊行し、関係各機関において教育施策上の基礎資料として活用されている。
これは当該会計年度において県及び市町村が学校教育・社会教育・教育行政のために支出した経費を目的別、財源別に調査したものである。
本県における総教育費は昭和四十三年度に三百九十億円支出されていたが昭和五十二年度には千六百七十億円が支出され十年間に約四・三倍の伸びを示した。その中で、学校教育のために支出された経費はどのように推移してきたか、特に支出経費の多い小学校中学校及び全日制高等学校について、学校教育費総額と、これをさらに消費的支出と資本的支出に分け、その推移をみることとする。
◇学校教育費総額の推移
公立の小学校、中学校、高等学校、盲・聾・養護学校、専修学校の全学校に支出された学校教育費総額と消費的支出及び資本的支出の推移は図1のとおりである。これによると、学校教育費総額では、昭和四十二年度三百三十九億円支出されており昭和五十二年度では千四百三十七億円となり、十年間で四・二倍の伸びを示した。特に、四十八年度からの上昇が目だっている。
また、教員給与等の消費的支出と、土地費、建築費等の資本的支出とに分けてみてみると、消費的支出は学校教育費総額とほぼ同様の年次推移を示しているが、資本的支出では、消費的支出と比較してそれほど上昇はみられない。特に四十九年以降は消費的支出が急上昇しているのに対して横ばいの傾向が続き、その後五十二年度から若干の上昇傾向がみられる。
◇学校種別にみた学校教育費の推移
小学校、中学校、全日制高等学校について、それぞれの教育費総額と、消費支出及び資本的支出の年次推移をみ
図1 学校教育費総額と消費的支出及び資本的支出の推移
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