教育福島0044号(1979年(S54)09月)-014page

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の実践の場であること。

ウ、教師と児童生徒及び児童生徒相互の人間関係を深めることによって指導を徹底するものであること。

エ、道徳的実践の指導を徹底するものであること。

さらに、編成に当たって考慮しなければならない事項としては、学習指導要領の「第三章、第三指導計画の作成と内容の取扱い」についてであるが、これを要約すると次のようになる。

ア、道徳の時間の指導は、学級担任によることが原則である。

イ、特に必要な内容については、重点的な取扱いや、関連づけた指導を考慮すること。

ウ、指導内容の各事項における括弧書きの取り扱いに留意すること。

エ、指導計画に弾力性を持たせるよう配慮すること。

 

3 特別活動

教育課程の編成に当たって、特別活動の教育的意義を的確にとらえることはたいせつである。これを要約すると次のようになる。

ア、集団の一員として、なすことによって学ぶ活動を通して、自主的実践的な態度を身につけるものであること。

イ、児童生徒の個性の伸長を図るものであること。

ウ、各教科、道徳の学習に対して興味や関心を高めるものであること。

エ、知.徳.体の調和のとれた豊かな人間性を養うものであること。

また、時間のとり方については各学校の創意くふうが期待されるところであるが、一般的な原則を要約してみると、おおよそ次のとおりである。◇小学校

・児童活動…学級会活動とクラブ活動は時間割上に位置づけることとし、クラブ活動は、毎週計画的、継続的に実施することが望ましい。また、児童会活動については、年間、学期、月ごとに配当する。

・学校行事…年間三〜四週を、年間、学期、月ごとに配当する。

・学級指導…一単位時間を必要とする主題と二分の一単位時間を必要とする主題とに分けて時数を配当する方法が考えられ、前者は、年間十〜二十単位時間程度を特設することになる。

◇中学校

・七十時間の分割は各学校の実態によって適切に行うようにする。

・クラブ活動は、毎週実施するとともに、クラブ活動と関連の深いものについても適切に実施できるよう配慮する。

・他の事項については、小学校に準ずる。(特別活動の項参照)

 

(四) 教育課程の実施

 

教育課程の実施を効果的に進めていくためには、指導計画の立案、教材内容の選択、指導方法のくふう、学習環境の整備などにわたって研究を深め、実践することがたいせつである。特に充実した授業を展開するためには、的確な学習指導案が必要であるところがら、ここでは、学習指導案作成に当たっておさえるべき事項を次に挙げる。

ア、指導のねらいを明確におさえる。

イ、教材内容を精選する。

ウ、指導過程の組織化を図り、全体として見通しのあるものにする。

エ、自主的、自発的に学習が進められるようにする。

オ、個別指導の機会と方法を指導過程に位置づける。

 

(五)教育課程の評価と改善

 

1 教育課程の評価

教育課程の評価は、学校で編成した教育課程だが、学校の教育目標を達成するために適切であるかどうか、また効果的に実施されたかどうかを確かめるものであるが、ここでは、その観点を大きくとらえて挙げると次のようになる。

ア、編成の手順に関する評価

イ、編成の基本に関する評価

ウ、教育目標設定に関する評価

エ、授業時数に関する評価

オ、指導計画作成とその展開に関する評価

カ、教育課程の実施に伴う運営、組織等に関する評価

 

2 教育課程の改善

教育課程改善の作業は、教育活動をより効果的に進めるうえで重要な意味を持っている。学校において編成した教育課程は、じゅうぶんな検討を経たものであっても、実施後になるとなお問題点が見い出されるものである。

例えば、

○指導事項のまとめ方や重点のおきかた

○授業時数の配当のしかた

○物的条件の整備のしかた

○地域、学校、児童生徒等の実態のとらえかた

などについて適切さを欠いていることなどである。これらの事態について的確に対処し改善を図る必要がある。

 

 

 

 

 


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