教育福島0045号(1979年(S54)10月)-018page
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特集
化学1) イオンの価数 指導例(A群用)
●行動目標 硫酸アルミニウムの化学式を書くことができる。
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イオンの価数 指導例(B群用)
●本時の目標 イオンの種類と価数について知らせ化学式の決め方を理解させる。
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〈注〉指導案は、それぞれ問題は握の部分のみを表示した。
学習意欲を高める化学の指導について
東白川農商高等学校教諭
工藤馨三
一、はじめに
高等学校における生徒の多様化が進むに伴って授業についていくことが困難な生徒も多くなってきている。
こうした生徒も含め、全員に対してより学習意欲を高めるために、なんとかして、より適切な指導法がないものかと、苦慮しているところである。本校においても、授業方法の改善のために現在までいろいろと研究を進めてきたので、その一例を紹介する。
二、研究者手前の生徒の実態
(一) 実験については、たいへん興味を持って実施するが、その結果について化学式を用いて論理的にまとめることに困難性がある。
(二) 化学の学習において見通しを持つて学習を進めていくことに、特に、問題がある。
三、授業法の改善の視点
前述の生徒の実態をふまえて、特に次の諸点について努力をした。
(一) 元素周期表の多角的、多面的活用を図り、系統的、推理的な学習ができるよう教材の改善を図ること。
(二) 教育工学的指導法の研究を深め、授業の効率を高めること。
(三) 生徒の実態に即した自作TP資料の作成研究と、公開授業による研究討議による本校独自の授業システムの確立・推進を図ること。
四、研究対象の学習内容
(一) 化合物の化学式の推理誘導
1) 原子構造と周期律
2) 化合物の化学式(酸化物、酸、塩基、塩を重点的に取り扱う)
3) 化合物の性質(固体、液体、気体の区別、水に対する溶解性、色、酸、塩基の強弱を重点的に取り扱う)
(二) 化学反応の解法、解釈
基礎反応を四つに大別し、反応の起否を推理判断できるようにする。1)置換反応 2)酸化、還元反応3))熱分解反応4)雑反応
(特に1)、2)を重点的に取り扱う)
五、授業実践の例
指導法に改善を加えて、特に効果のあがった例をあげる。
(一) 歌で覚える周期表
周期表の理解は、化学学習の基盤であるので、完全習得を図るため、歌で理解させるよう指導した。一図参照)
(二) 化学式、化学反応式の推理誘導
1) 酸化物と水の反応について周期表を活用し、反応式をTP資
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