教育福島0045号(1979年(S54)10月)-023page
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特集 学習指導の展開
でなく、完全な帳栗ができないという場合も少なくない。このようなミスを極力少なくするためには、フローチャートに従ってトレースを生徒一人一人に確実に行わせることである。
いくつかの間違いやすい、生徒にとって理解しにくい面をあげてきたが、このプログラミング学習はスムーズにとけこんでみずから進んで新しい知識を得ようと努力するものと、思うようにいかないものとが出てきて、学習が進むにつれて次第にその格差が強まってくる傾向がある。極めてわかりきった内容のものでも基礎となるところはくどいくらいに指導し、徹底を期すことが最善の策のように思われる。言葉での説明のみでなく、手作業や機械をとおしてはだで理解させるよう試みている。
紅余曲折があっても、課題を完成して自分のつくったプログラムにより、データが処理され、ラインプリンターに出力されたときの生徒の喜びは、はかりしれないものであり、目の輝きは一段と増すのである。四十七名と多人数のクラスでの授業では個別指導も容易ではないが、一対一で指導する過程で生徒とともに考え、苦労するところにこの科目の面白味も感じられる。
生徒が自分で問題を的確にとらえ判断し、電子計算機を道具として使用し解決していく態度を育成するには容易ではないが、理解できないところを教える立場のものが細部にわたって指導するとすれば、その効果は必ず期待できる。
プログラムの作成過程においておちいりやすい誤りをできるだけ早めにとりのぞき、電子計算機の基本的しくみを理解させるようにすれば、興味や関心がはぐくまれ授業もおもしろく感ずるようになるのであろう。このためにもいっそう詳細緻密な指導計画をくふうし、実態にあった授業の展開が必要であることを痛感するのである。
視聴覚器材のじゅうぶんな活用、データやプログラム作成の際の限られた端末機の計画的利用法のくふう、他人にも容易に理解できるようなプロダラミングの構造上の問題など検討して授業に積極的にとり入れ指導するというように、これからもこの科目の研究を続けながら、理解しやすい、そしてわかりやすい授業を展開したいものと考えている。
(郡山商業高)
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図3
コーティングの順序
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